浜名湖うなぎといえば、日本を代表するうなぎのブランドとして知られています。そんな浜名湖で今、注目を集めているのが新ブランドうなぎ「でしこ」です。
その最大の特徴は、なんと“9割が女子”であること。脂が豊かで、とろけるような食感は「まるでフォアグラ」と評されるほどで、うなぎの新たな可能性を切り開いています。
しかし、「でしこ」は突然生まれたわけではありません。その背景には、浜名湖でおよそ130年続く養殖技術の積み重ねと、「もっと美味しいうなぎで浜名湖を盛り上げたい」という生産者たちの情熱がありました。
15年以上にわたり試行錯誤を続けた養殖家の挑戦。そして、その魅力に惚れ込んだフレンチシェフによる新たな一皿。今回の「食彩の王国」は、浜名湖が生んだ“美味の革命”とも呼べるブランドうなぎ「でしこ」の秘密に迫ります。
【放送日:2026年6月6日(土)9:30 -9:55・テレビ朝日】
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🐟 浜名湖うなぎはなぜ美味しい?|130年続く養殖の歴史
「浜名湖うなぎ」と聞けば、多くの人が高級うなぎの代名詞として思い浮かべるだろう。しかし、なぜ浜名湖は全国有数のうなぎの産地になったのだろうか? その歴史は今からおよそ130年前、明治時代までさかのぼる。
もともと浜名湖周辺では天然うなぎ漁が盛んだったが、安定した供給を目指して養殖が始まった。当時としては画期的な取り組みであり、その後、浜名湖は日本の養鰻業をけん引する存在へと成長していく。
浜名湖が養殖に適していた理由のひとつが温暖な気候だ。冬でも比較的暖かく、うなぎが育ちやすい環境が整っている。さらに天竜川水系の豊富な水資源や地下水にも恵まれ、養殖池の管理がしやすかった。
こうした自然条件に加え、生産者たちは長年にわたり餌や水質管理の改良を重ねてきた。その積み重ねが、浜名湖うなぎならではの上質な脂と柔らかな身を育んできたのである。
実は現在流通している養殖うなぎの多くは、天然のシラスウナギを育てたものだ。生まれた場所がどこであれ、長い時間をかけて浜名湖で育てられ、丁寧に管理されることで「浜名湖うなぎ」としての品質が作られていく。
つまり浜名湖うなぎの価値は、単なる産地表示ではない。130年にわたり受け継がれてきた養殖技術と生産者たちの経験、そのすべてが詰まったブランドなのである。
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👩 9割が女子!?新ブランドうなぎ「でしこ」の秘密
浜名湖の新ブランドうなぎ「でしこ」を語るうえで欠かせないのが、その驚くべき特徴だ。なんと出荷されるうなぎの約9割がメスなのである。
うなぎを食べるときに性別を意識する人は少ないだろう。しかし養殖の現場では以前から、メスのうなぎには特別な魅力があることが知られていた。一般的にメスはオスよりも大きく育ちやすく、脂の乗りも良いとされる。そのため身はふっくらと厚く、口に入れるととろけるような食感になる。
「でしこ」が“まるでフォアグラ”と評される理由も、こうした特徴にあるのだ。では、なぜ9割ものメスを育てることができるのだろうか? 実はうなぎは生まれた時ではなく、成長の過程で性別が決まるという不思議な性質を持っている。
そこで高橋さんたちは研究を重ね、特定の餌を活用することでメスの割合を高める技術にたどり着いた。その結果、生まれたのが「でしこ」である。
もちろん、ただメスを増やせばよいわけではない。餌の配合、水質管理、成長の見極めなど、長年培われた養殖技術があって初めて品質の高いうなぎが育つ。さらに「でしこ」は厳しい品質基準をクリアしたものだけが名乗ることを許される。130年続く浜名湖養鰻の歴史の中でも、“最高傑作”と呼ばれる理由がそこにある。
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🔬 15年の試行錯誤|「でしこ」誕生物語
浜名湖の新ブランドうなぎ「でしこ」は、ある日突然生まれたわけではない。その誕生の裏には、生産者・高橋伸幸さんの15年以上にわたる挑戦があった。
高橋さんが家業の養鰻業を継いだのは30歳のとき。しかし当時の浜名湖では、うなぎの生産量減少という深刻な課題に直面していた。
「浜名湖をもっと元気にしたい」
「他にはない美味しいうなぎを作りたい」
そんな思いから、高橋さんは餌や飼育方法の改良に取り組み始める。だが、結果は簡単には現れなかった。餌を変えても思うような変化は出ない。育て方を工夫しても決定的な違いは見つからない。それでも高橋さんは挑戦をやめなかった。毎日うなぎと向き合い、試行錯誤を繰り返しながら可能性を探り続けたのである。
そんなある日、高橋さんは「メスのうなぎは脂が豊かで大きく育ちやすい」という研究情報に出会う。そこから新たな挑戦が始まった。どうすればメスの割合を高められるのか? どんな餌が成長に影響するのか? 養殖の現場で実証を重ねながら、少しずつ理想のうなぎに近づいていく。そしてついに誕生したのが「でしこ」だった。
ふっくらとした身。豊かな脂。とろけるような食感。130年続く浜名湖養鰻の歴史の中で、“最高傑作”と呼ばれる新ブランドは、決して偶然の産物ではない。それは15年間諦めずに挑戦を続けた養殖家たちの情熱が生んだ結晶なのである。
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👨🍳 フレンチシェフも注目!「でしこ」の新しい可能性
浜名湖うなぎ「でしこ」の魅力は、養殖の現場だけにとどまらない。その味わいに惚れ込んだ料理人たちが、新たな可能性を引き出そうとしている。その一人が、浜松市のフレンチレストラン「メゾンナカミチ」の中道敦シェフだ。
ロンドンで公邸料理人を務めた経験を持つ中道シェフは、地元食材の魅力を最大限に生かした料理で知られている。そんなシェフが養殖場を訪れ、「でしこ」を口にしたとき、ある高級食材を思い浮かべたという。それがフォアグラだった。
豊かな脂。なめらかな口当たり。そして口の中で広がる濃厚な旨み。一般的なうなぎのイメージを超える味わいに、中道シェフは大きな可能性を感じたのである。
うな重や蒲焼きはもちろん美味しい。しかし「でしこ」は、それだけでは終わらない。フレンチの技法と出会うことで、新しい表情を見せ始めた。
ソースとの組み合わせ。火入れの工夫。地元野菜との調和。浜名湖で生まれたブランドうなぎは、伝統の枠を超えながら新たな食文化へ挑戦している。
メゾンナカミチ
- 静岡県浜松市中央区入野町1900−37 1F
- TEL:053-489-3733
- 営業時間:11:30~14:30、17:30~21:30
- 定休日:水曜
- URL:http://www.maison-nakamichi.com/home.html
130年続く養殖技術が生んだうなぎが、今度は料理人たちの創意工夫によって進化していく。「でしこ」は単なる新ブランドではない。浜名湖うなぎの未来を切り開く存在になろうとしているのである。
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✨ 浜名湖うなぎの未来へ|130年の技術が生んだ美味の革命
浜名湖でうなぎの養殖が始まってから、およそ130年。その長い歴史の中で、生産者たちは常により良いうなぎを目指し続けてきた。餌を工夫し、水を管理し、育て方を改良する。地道な挑戦の積み重ねが、今日の浜名湖ブランドを支えている。そして今、その歴史の先に誕生したのが「でしこ」である。
9割がメスという特徴は確かに驚きだ。しかし本当に注目すべきなのは、その背景にある探究心ではないだろうか。もっと美味しいうなぎを作りたい。浜名湖を盛り上げたい。その思いが15年にわたる試行錯誤を支え、新たなブランドを生み出したのである。
さらに「でしこ」は、料理人たちの創意工夫によって新たな可能性を広げ始めている。伝統的な蒲焼きだけでなく、フレンチなどさまざまな料理へと活躍の場を広げることで、うなぎの魅力はさらに多くの人へ届いていくだろう。
近年、シラスウナギの減少や資源問題など、うなぎを取り巻く環境は決して楽観できるものではない。それでも浜名湖では、先人たちから受け継いだ技術と新しい発想を組み合わせながら未来への挑戦が続いている。
「でしこ」は単なる新ブランドうなぎではない。130年の歴史が育んだ知恵と情熱、そして未来への希望を映し出す存在なのである。
