北の海風が育む絶品の貴腐ソーセージは北海道・せたな町まで行かないと買えないの？ネット通販は？【あさイチ】

こんにちは鳥巣です。12/2のあさイチでは、北海道せたな（瀬棚）町から、絶品ソーセージが中継されるようです。せたな町は北海道の函館半島の日本海側にあって、新千歳空港からは車で3時間30分（226km）、函館空港からでも約2時間（134km）かかる簡単には行けない所にあります。こんなところになぜ、絶品のソーセージを作っている工房があるのでしょうか？

せたな町は奥尻島にも近い辺鄙な場所？
絶品の白いソーセージは「貴腐ソーセージ」！
1. サッカムセタナイ
まとめ
1. せたな町は奥尻島にも近い辺鄙な場所？
2. 絶品の白いソーセージは「貴腐ソーセージ」！
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せたな町は奥尻島にも近い辺鄙な場所？

北海道のせたな町って聞いたことありますか？函館から札幌に向かって、噴火湾沿いを走っている函館本線の長万部（おしゃまんべ）から、山間の国道を通って日本海側に50kmほど走ったところにある、ちょっと不便なところにあります。

せたな町は、アイヌ語の「セタルシュペナイ（犬の川）」が略された「セタナイ」に由来しているといいます。町の特産は海藻類などで、特に大きな産業はありませんが、約30年前に自然エネルギーを活用した、当時としては珍しかった風力発電などで、脱化石燃料を謳った別荘地の開発が行われたこともありました。

髙橋さんがフランスで学んできた食肉加工の技術と知識を活かして、この土地にシャルキュトリー（食肉加工）とパティスリー（菓子）の工房「サッカムセタナイ」を開業したのが、オーナーの髙橋広大さん妻の友里菜さんです。

北海道のアイヌ食文化「サッカム」として根付いている食肉加工品に魅せられて、現代の食文化と嗜好に合わせて進化させたサッカムを作り出すことで、北海道の食文化をより豊かに、魅力的なものとして地域に根付かせられるのではないか考えたそうです。

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アイヌの「サッカム」は、鹿肉などを乾燥熟成させた乾燥食肉製品ですが、まさにこれは生ハムやドライソーセージなどに繋がる食文化ではないかと考えました。

そんな髙橋さんが、せたな町にUターンした理由は、お店の建物だったといいます。

せたな町には古くから、氷を貯蔵するためなどに使われていた洞窟の「氷室」がありました。戦後、この地区でヒラメが大漁に獲れ、貯蔵するために冬、凍った川から切り出した氷を洞窟に運び入れ氷室として活用していました。氷室は断熱性と保冷性に優れているので、熟成に最適な室温を保てるのです。

食肉を乾燥・熟成させるのに、氷室が最適だと考えて探していたら、偶然せたな町に見つけたのだそうです。

この建物はかつて、脱化石燃料別荘地として開発するために、水を貯蔵して冬の間に凍らせ、氷の冷気を利用して春から夏にかけての別荘地の大規模冷蔵庫としての役割を担う筈でした。

しかし、1993年の北海道南西沖地震の影響により別荘地自体の開発が中止になってしまい、その後は使われなくなっていたところでした。

髙橋さんは常々、製品はその土地の風土により美味しくなると考えていたので、冬に寒く乾燥していることと、乾いた風が吹くせたな町は、ソーセージ（乾燥熟成食肉）作りに適した場所だと考えて、クラウドファンディングで資金を募り、このお店を開業したのだといいます。

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絶品の白いソーセージは「貴腐ソーセージ」！

現在はせたな町で、「サッカム」からヒントを得て熟成させたソーセージや生ハムなどの、食肉加工食品を作っています。そしておすすめしてくれたのが、「貴腐ソーセージ」です。

風味や保存性を高めるために白カビをつけたソーセージを乾燥させたサラミです。貴腐ソーセージは、白カビ熟成させた非加熱発酵の生サラミで、風味や保存性を高めるために白カビを使用しています。カマンベールチーズと同じ白カビを使用し、まろやかな味わいと絶妙な風味で知られています。熟成中の貴腐ソーセージを見せていただきましたが、完成までには5週間ほどかかるそうです。

貴腐ソーセージ以外にも、ベーコンスライスや燻製ソーセージ、豚レバーの田舎風パテ、テリーヌなどをネット通販で取り扱っているそうです。同時に奥様の友里菜さんがつくるショコラのパウンドケーキなども扱っています。札幌からも函館からも離れた簡単にはいけない場所ですが、ネット販売で手に入るなら、ぜひとも味わってみたいものです。