こんにちは鳥巣です。5/1のあさイチでは、函館の塩辛が中継されるようです。塩辛自体は特に珍しいものではありませんし、日本全国で普通に作られていると思いますが、函館の塩辛には何か秘密が隠されているのでしょうか?
イカの町・函館とは?
函館で有名なものといえば、函館山から見る”100万ドルの夜景”や、函館の朝市が有名です。最後に函館山からの夜景を見たのは、もう30年も前のことになりますが、その時にも函館駅にほど近い朝市には、毛ガニやタラバガニ、ウニなどの新鮮な海産物を求める観光客で賑わっていました。
朝市には、”イカの釣り堀”をさせるお店などもありましたが、イカの塩辛を買い求める人はあまり多くなかったような気がします。そこで最近流行りの、”函館のイカの塩辛”はないものかと思って調べてみました。そこで目に留まったのが、”一夜干しのイカで作った”塩辛です。
函館で獲れるイカは、季節によって変わりますが、そのほとんどがスルメイカです。以前(20年ほど前)には、静岡の伊豆半島でもイカが大漁で、近所の食堂でも、刺身や天ぷら、フライなどが付いた「イカづくし定食」が、1,000円程度で食べられたものですが、最近ではそのスルメイカもあまり獲れなくなって、庶民の口にはあまり入らなくなってしまいました。
そんな状況は函館でも変わらないらしく、函館市におけるイカの水揚げ量は、特にスルメイカを中心に、1990年代後半から減少傾向が続いています。
ピークだった2008年度には8,924トンでしたが、その後は大幅に減少して、2021年度には317トンまで落ち込みました。1990年代後半には、スルメイカの年間水揚げ量が3万トンを上回る年も多く、函館ではイカが主力魚種でした。しかし2021年には、2012年の水揚げ量の約10分の1まで減少したという報告もあります。

その原因としては、海水温の上昇や漁場の変化などが考えられていますが、真相はまだよくわかっていません。2024年の初水揚げ量は200キロと、2023年の1.3トンを大幅に下回る不漁スタートとなりました。
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函館名物の「一夜干し いか塩辛」とは?
これまでの「いかの塩辛」のイメージをくつがえす、「函館一夜干しいか塩辛(950円)」は、商品名のとおり、原料となる新鮮な真いかを一晩干すことで、いかのコリッとした食感と旨味を高めているのが特徴です。
イカの塩辛というと、基本的に生のイカを塩漬けにして発酵させたもので、口に入れると「クニャ」とした食感ですが、一晩干した真いかで造った「一夜干し いか塩辛」は、コリッとした新食感の塩辛です。
そもそも発酵食品であるイカの塩辛づくりには複数の工程があり、手間がかかるものですが、「函館一夜干しいか塩辛」は、仕込みにさらにひと手間加えたことで、いか本来の旨味を凝縮してあります。
それが塩辛にはうるさい函館市民の間でも、「食感が新しい」「いか本来の味わいが楽しめる」と評判になっています。特別な方へのおみやげや、これまでの函館みやげにない新しいものを求めるには面白い商品かもしれません。賞味期限は30日です。
製造を手がける「かくまん」は昭和24年創業で、塩辛、いか粕漬、いかめしなどの、イカ加工品を中心に海産物製品を手がけてきた老舗で、地元市民の間でもおなじみのメーカーです。
塩辛づくりに適した環境づくりにもこだわっていて、昔から使ってきた発酵室をそのまま大切に使用して、伝統の味を受け継いでいるといいます。また、同じシリーズでブラックのパッケージ「函館いか塩辛(750円)」は、今までのようなお馴染みのイカの塩辛の味わいが楽しめるそうです。
函館の塩辛には仕込み方によっていくつかの特徴があります。それは大別すると、
- 木樽仕込み:函館近海で獲れた新鮮なイカを、木樽で熟成させることで、独特の深みと旨味が生まれます。
- イカの風味を活かした塩辛:イカのゴロ(内臓)を使い、コクと風味を出すことで、ご飯のお供や酒の肴に最適です。
- バリエーション:塩辛のラインナップは豊富で、みそ味、酒粕風味、塩分控えめなど、さまざまな味を楽しめます。

公式サイトにはオンラインショップがないようですが、楽天などではイカの塩辛やいかめしなども販売されているようです。
かくまん
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まとめ
イカの町・函館とは?
函館で獲れるイカは、季節によって変わりますが、そのほとんどがスルメイカです。最近では伊豆半島でもスルメイカがあまり獲れなくなって、庶民の口にはあまり入らなくなってしまいました。そんな状況は函館でも変わらないらしく、函館市におけるイカの水揚げ量は、ピークだった2008年度には8,924トンでしたが、その後は大幅に減少して、2021年度には317トンまで落ち込みました。1990年代後半には、スルメイカの年間水揚げ量が3万トンを上回る年も多く、函館ではイカが主力魚種でした。しかし2021年には、2012年の水揚げ量の約10分の1まで減少したという報告もあります。
函館名物の「一夜干し いか塩辛」とは?
これまでの「いかの塩辛」のイメージをくつがえす、「函館一夜干しいか塩辛」は、商品名のとおり、原料となる新鮮な真いかを一晩干すことで、いかのコリッとした食感と旨味を高めているのが特徴です。イカの塩辛というと、基本的に生のイカを塩漬けにして発酵させたもので、口に入れると「クニャ」とした食感ですが、一晩干した真いかで造った「一夜干し いか塩辛」は、コリッとした新食感の塩辛です。
