瀬戸内海を望む、岡山県備前市の日生(ひなせ)の港町。穏やかな海のそばに、“食べると幸せになれる”と評判の小さなピザ店があります。店の名前は、『海とピッツア』。薪窯で400度以上の高温で焼き上げるカリッと香ばしい生地に、地元の牡蠣やアサリなど、瀬戸内の海の幸をたっぷりのせた本格ピザが人気です。
店を営むのは、東京から移住してきた小島昇さんと妻の希さん。広告写真の加工やカメラマンとして忙しい日々を送っていた2人は、「いつか海のそばで暮らしたい」という想いを抱き続けてきました。オートバイで各地を巡りながら理想の場所を探し続け、たどり着いたのが、牡蠣筏の浮かぶ瀬戸内の港町だったのです。
今回の『人生の楽園』では、そんなご夫婦が備前市で始めた“海辺のピザ店”に注目。なぜ2人は都会を離れ、この場所で新しい人生を始めたのでしょうか。そして、“食べると幸せになるピザ”には、どんな想いが込められているのでしょうか。
【放送日:2026年5月16日(土)18:00 -18:30・テレビ朝日】
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なぜ夫婦は“海辺の町”を目指したのか?|東京から瀬戸内へ移住した理由
岡山県備前市の日生(ひなせ)でピザ店『海とピッツア』を営む小島昇さんと希さん。2人はもともと、東京で忙しい毎日を送っていました。昇さんは広告写真の加工の仕事、希さんはカメラマンとして活動。
クリエイティブな仕事だからこそのやりがいもある一方で、不規則な生活や深夜作業も多く、心も体も休まらない日々が続いていたといいます。
そんな2人にとって、大切な息抜きになっていたのが、共通の趣味だったオートバイでした。休日になるとバイクで各地を走り、海や景色のいい場所を巡る――。その時間の中で、「いつか海のそばで暮らしたい」という想いが少しずつ膨らんでいったのです。
また、瀬戸内海を舞台に開催される「瀬戸内国際芸術祭」も、2人が瀬戸内へ惹かれる大きなきっかけになりました。穏やかな海。島々の風景。港町に流れる静かな時間――。都会にはない“呼吸のしやすさ”のようなものを、2人は瀬戸内で感じていたのかもしれません。
そして48歳の時、昇さんは早期退職を決意。「海のそばで、新しい人生を始めたい」そんな想いを胸に、2人は東京から備前市へ移住したのでした。
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なぜ備前市・日生の港町に惹かれたのか?|牡蠣筏が浮かぶ瀬戸内の風景
小島さん夫妻が移住先として選んだのは、岡山県備前市の日生(ひなせ)。瀬戸内海に面した、小さな港町です。日生の海には、牡蠣筏(かきいかだ)が静かに浮かびます。波は穏やかで、大小の島々がゆったりと連なる風景は、瀬戸内らしいやさしさに満ちています。都会のような派手さはありません。
けれど、海と空の距離が近く、時間がゆっくり流れているような感覚があります。そんな景色に、小島さん夫妻は強く心を惹かれたのでしょう。特に2人が感動したのが、牡蠣筏が浮かぶ港の風景だったといいます。静かな海に並ぶ筏を見た瞬間、「ここで暮らしたい」と感じたのかもしれません。
また、日生は牡蠣の町としても知られています。冬には“かきおこ”が名物になり、多くの人が訪れる港町です。海の恵みが日常に溶け込んでいる土地だからこそ、小島さんのピザ作りにも自然と牡蠣やアサリなど、瀬戸内の食材が取り入れられていったのでしょう。
海を眺めながら暮らし、その海の幸を焼き上げる――。『海とピッツア』には、そんな日生の風景そのものが込められているのかもしれません。
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“食べると幸せ”なピザとは?|薪窯が引き出す海の幸の旨み
『海とピッツア』の魅力は、なんといっても薪窯で焼き上げる本格ピザです。小島さんがこだわっているのは、生地そのものの美味しさ。小麦粉の風味を生かしながら、高温の薪窯で一気に焼き上げることで、外はカリッと香ばしく、中はもっちりとした食感に仕上げています。窯の温度は400度以上。短時間で焼き上げることで、生地の香りや具材の旨みをぎゅっと閉じ込めているのです。
中でも人気なのが、地元・日生の牡蠣を使ったピザ。瀬戸内の牡蠣は、濃厚な旨みを持ちながらも塩気がやさしく、チーズや香ばしい生地との相性も抜群です。さらに、アサリを使ったピザも評判。海の香りをまとった具材が、薪窯の火によってより豊かな味わいへ変わっていきます。
そして食後には、希さんが淹れる自家焙煎コーヒーと手作りドルチェ。海辺の町のゆったりした時間まで含めて、“食べると幸せ”になる店なのかもしれません。
小島さん夫妻が焼いているのは、ただのピザではありません。瀬戸内の海や、この町で暮らす喜びそのものを、一枚一枚の生地にのせているのでしょう。
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なぜ人は海辺の店に集まるのか?|地元の人とつながる“港町の居場所”
『海とピッツア』には、地元の人たちも自然と集まってきます。それは単に、“美味しいピザが食べられる店”だからだけではないのかもしれません。
港町には、独特の空気があります。海のそばのゆったりした時間。「今日は久しぶりにいい天気だね」と自然に言葉を交わせる距離感。そんな土地だからこそ、小島さん夫妻の店も、少しずつ町の人たちに受け入れられていったのでしょう。移住してきた2人にとっても、地元の人たちとの交流は大きな支えになったはずです。
空き店舗を改修し、店を始める。それは簡単なことではありません。けれど、港町の人たちは、新しくやって来た2人を温かく見守り、応援してくれたのでしょう。そして今では、『海とピッツア』は、人が笑顔で集まる場所になっています。
海を眺めながらピザを食べ、コーヒーを飲み、ゆっくり会話を楽しむ――。そこには、“食事をする場所”を超えた、人と人がつながる時間があります。小島さん夫妻がこの港町で作ったのは、ただのピザ店ではありません。海辺の暮らしの中にそっと溶け込む、“もうひとつの居場所”だったのかもしれません。

UMI TO PIZZA 海とピッツァ UTP
- 岡山県備前市日生町寒河2570−34
- TEL:080-2383-4288
- 営業時間:11:00~15:00(土・日は17:00~20:00も営業)
- 定休日:水・木・金曜
- URL:https://www.umitopizza.com/
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人生は何歳からでも焼き直せるのか?|海辺で見つけた“幸せの形”
小島昇さんが会社を辞めたのは、48歳の時でした。長く働いてきた仕事を離れ、新しい土地へ移住し、ピザ店を始める――。簡単にできる決断ではなかったはずです。けれど2人は、「海のそばで暮らしたい」という気持ちを大切にしながら、自分たちの人生を少しずつ焼き直していきました。
瀬戸内海を眺めながら暮らす毎日。薪窯に火を入れ、地元の食材を焼き、人が笑顔になる時間をつくる。そこには、東京で忙しく働いていた頃とは違う、“ゆっくり流れる幸せ”があります。もちろん、移住にも店づくりにも苦労はあったでしょう。けれど、海辺の町で出会った景色や人たちが、2人を支えてきたのかもしれません。
人生は、一度決めたら終わりではない。何歳からでも、自分らしい場所を探し直すことはできる――。『人生の楽園』で描かれる小島さん夫妻の暮らしは、そんなことを静かに教えてくれているようでした。
“食べると幸せ”になるピザ。それはきっと、瀬戸内の海だけではなく、2人が見つけた“幸せの形”そのものなのかもしれません。
