GMKtecのミニPC・NucBox_M5PLUSを使ってみた感想は?GEEKOMよりコスパはいいのか?!

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こんにちは鳥巣です。先日のGEEKOM・GT13Proに続いて、GMKtecという中国・深圳のメーカーのミニPCを簡単にレビューします。GEEKOMは台湾のメーカーですがGMKtecは中国本土の深圳にある”正真正銘”(笑)の中国メーカーです。GEEKOM・GT13Proはインテル i7-13620Hで第13世代のCPUでしたが、AMD・Ryzen7-5825Uとはどれくらい違うのでしょうか?今回はベンチマークなどと小難しいことを言わずに、使ってみた体感でざっくりレビューしてみます。

GEEKOMのミニPC・GT13 Proはどうなの?

前提として、私はオンラインゲームは一切やりませんし、動画の編集もほとんどやりません。画像編集も、編集というより簡単な加工くらいです。つまりパソコンにとって高負荷な作業はほとんどやらず、もっぱらテキストなどの文字入力が主な作業です。

そんな私ですから、ゲーマーの方から見たらクソ(失礼!)のようなスペックや性能のPCでも、すぐに満足してしまうような人間です。使っているソフトもMicrosoftのOfficeやAcrobat、ブラウザのChrome、Thunderbirdというメーラー、オンライン会議のZoom、画像編集もPhotoshopくらいがせいぜいです。

そんな私が評価するパソコンですからレベルは低いかもしれませんが、会社勤めでシステム管理をしていたころから、”性能が低い(動作が遅い)”PCには我慢できないという悪い性癖があるのも事実です。

GEEKOM(ギコム)のGT13 Proは、インテル i7の13世代、13620H (10コア16スレッド最大4.9GHz)で、モデルを表す名前の末尾にある”H”は、ノートPC向けの高いパフォーマンスのCPUを表しています。

インテル i7-13620H は(10コア・16スレッドでクロック周波数が最大4.9GHzとなっています。グラフィック性能はさほど高くないので、オンラインゲームをされる方にはちょっと物足りないかもしれません。

一方でストレージはM.2のPCIe 4.0 SSD・1TBで、メモリは32GBのDDR4(16GB×2)を積んでいますので、普段の事務作業やネットサーフィンには全く不自由は感じません。

OSはWindows11 Pro(英語版)ですが、Windowsは簡単な設定で日本語にローカライズできるので特に問題はないと思われます。

起動時の立ち上がり時間も、現状(OfficeやAdobeのAcrobat、Photoshop、Chromeブラウザ、メーラーのThunderbird、Zoomなどをインストールしていますが)、電源を入れてからOSが立ち上がるまでに12.7秒!PINを入力してデスクトップが表示されるのに15秒ほどですので、ビジネス用パソコンとしては速いほうではないかと思います。これで金額的にはAmazonで93,900円(税込)でした。

この辺りは以前の記事で「GEEKOMのGT13 Proのレビュー記事」を載せていますので、興味があればご覧ください。

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一方でGMKtecのミニPC・NucBox_M5 PLUSはどうなの?

これはモデル名がサイトにも書かれていないのですが、同梱されていた取扱説明書によれば「GMKtec NucBox_M5 PLUS」ということでした。Amazonのサイトでは

です。

こちらも製品の梱包などは日本製品並みにしっかりしていますし、取扱説明書も多言語対応で日本語にも対応していました。中でもGEEKOMの時にはちょっと悩んだ、初期設定時の文字入力で悩んでしまうキーボード設定についても、取扱説明書に記載されていました。

GEEKOMとの一番の違いはCPUでしょうか?GEEKOMのGT13 Proがインテル i7の13世代、13620H (10コア16スレッド最大4.9GHz)だったのに対して、GMKtecのNucBox_M5 PLUSはAMD Ryzen7の5825U(コア数8/スレッド数16・最大クロック4.5GHz[基本2GHz])です。

でもそんな数字だけ言われても、「正直なところどうなのよ?」と思ってしまいます。RyzenのCPUの末尾についているUは、ノートPC向けのCPUで、省電力性と処理性能のバランスを考えたCPUなのだそうです。インテルの”ハイパフォーマンス”と比較してどうなのかが気になるところですが、正直なところほとんど差は感じられませんでした。

インターフェースは正面にUSB3.1のType-Aポートが2個、Type-Cポートが1個とイヤホンジャック、後ろ面にはUSB2.0のType-Aポートが2個、LANポートが2個とDCの電源ジャックがあります。

一般的なDELLのPCで同じCPUを積んでいる「DELL Inspiron 14 5425 モバイルノートパソコン」が8GBのメモリで109,800円でAmazonで売られていますので参考になるかもしれません。もっともDELLのPCにはディスプレイもキーボードもタッチパッドもあるので、単純に比較はできませんが…。

届いてから早速、蓋を開けてみました。GEEKOMよりも簡単で、上蓋を外すにはドライバーすら必要ありません。上蓋と思われる部分に手の爪を差し込んで持ち上げれば、「パカッ」と外れます。

蓋は簡単に外れます
蓋は簡単に外れます

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その下には空冷ファンが4本のネギで固定されているのでファンの付いている蓋を外します。ファンとマザーボードはリード線で繋がっているので、思いっきり引っ張って千切らないように注意してください。

空冷ファン(下側の2本のネジは慌てて外してしまいました)
空冷ファン(下側の2本のネジは慌てて外してしまいました)

このファンを外せばすぐにマザーボードが出てきます。マザーボードには512ギガのM.2のSSDが1枚と、8ギガのDDR4メモリが2枚差さっています。

M.2 SSDとメモリ
M.2 SSDとメモリ

ご存じとは思いますが、M.2 SSDはこの写真の右側のネジを外せばコネクタから外れます。SSDの上に付いているのはヒートシンクです。このコネクタの下側にもう一つ空きスロットがあるので増設は簡単です。

DDR4メモリも2段のスロットに1枚ずつ差し込まれているので、左右にある銀色の爪をつま楊枝などで、開く方向にこじってやれば簡単に外れてきます。DDR4メモリは2つのスロットを全部使って差さっているので、メモリを増設したいときには、容量の大きなメモリと差し替える必要があります。

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実際のところ使ってみてどうなの?

実際に使ってみた感覚では、今のところ「大きな差は感じられない」というのが偽らざる感想です。立ち上がりにかかる時間も、「GEEKOMより若干遅いかな?」と思う程度で、時間にすれば1~2秒の差ですし、スリープ状態からの回復も時間にして3秒程度の差しか感じられません。

処理にしても、Officeなどの軽い処理なら問題なくサクサクですし、Photoshopの画像処理でも、簡単な加工ならまったく問題なく使えています。

これで52,879円(税込)ならGMKtecでもまったく気にならない(というかほとんど差を感じない)レベルです。私の場合はAmazonのタイムセールで36,351円で手に入れましたから、お得感も満載でした。(現在でも15,000割引のクーポンが付いているようです)

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これで壊れなければ大変満足ですなのですが、こればかりはしばらく使ってみないと何とも言えないところです。しかし今回は値段の差ほど性能の差はほとんど感じられなかったというのが正直な印象です。

またGMKtecはBIOSの設定でTDP(Thermal Design Power:CPUやGPUなどの半導体回路が放射する電力量の最大値、または理論上の最大負荷における消費電力を指す指標)を標準の15Wから35Wに底上げすることが可能です。

BIOSの設定画面はパソコンの起動ボタンを押した直後にESCキーを連打することで立ち上がります。

BIOS設定画面
BIOS設定画面

この中で「Main」タブの真ん中あたりにある「Power Limit Select」で、初期設定が「Balanced」になっているところを、「Peformance」に設定することで35Wにすることができます。

「Main」→「Power Limit Select」から、CPUの消費電力モードを選択できます。標準は「Balanced」で「15W」ですが、「Peformance」を選べばCPU性能を底上げすることが可能です。ただしそのぶん内部の熱が上昇したり、駆動音が大きくなったりするので注意してください。

この設定も試してみましたが、ベンチマークの数値だけ見ると25%ほどの性能向上が見られますが、実際にはさほどのパフォーマンス向上は実感できなかったのと、時折回りだす冷却ファンの音だけが耳障りに感じました。

ライセンス画面
ライセンス画面

また中国製ということでWindowsのライセンスが気になる方も多いと思いますが、今回買ったGMKtecのPCは、通常の正規版ライセンス(たぶん)のようでした。

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まとめ

実際に使ってみたところ、スペック上で表記されているほどの性能差は感じられなかったというのが正直な感想です。もっとも私は動画編集はほとんどやりませんし、テキストや画像の編集、Office(ExcelやWord、Powerpointなど)が主な作業なので、オンラインゲームをバリバリ楽しんでいるという方には非力なのかもしれません。ただ業務としてPCを使っているという人が、仕事中にオンラインゲームをやるというシチュエーションは考えにくいので、「仕事で使うPC」と割り切るなら、十分な性能ではないかと思われました。

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