なぜスマホが売れないのか スマホ販売の凋落 もう10万円越えの価値は見出せない

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最近スマホを買い替えていますか? 私が初めてスマホを買ったのは、iPhone3Gが日本で発売された翌年の2009年のこと、今から14年前のことです。当時は発売数日前から販売店の前に行列ができていたというニュースが話題になっていました。もちろん私は携帯電話(いわゆるガラケー)を使っていましたし何の不自由も感じていなかったので、「へぇー、モノ好きがいるんだねぇ」と騒ぎを冷ややかに見ていたものです。そういえばあの頃はまだIT(今でいう”デジタル”)の黎明期で、1995年の「Windows95」の発売にも長い行列ができていたものです。

日本でもサービスが始まったばかりのtwitterが話題になり当時、勤めていた職場の同僚から、「ねぇ、なんか呟いてみない?」と言われて、流行にも乗っておかなきゃということでsoftbankのお店でiPhone3Gを買いました。(当時はsoftbankでしか扱っていませんでした)
まだSNSという言葉もあまり聞かなかった時代で、「”つぶやく”って何をつぶやけばいいわけ?」ということになり、結局はtwitterで呟くこともほとんどありませんでした。当時はまさか10年ほどでアメリカの大統領までが呟くようになるとは想像もしていなかった時代です。

iPhone3G

ところが2022年度のスマホの総出荷台数は、2985.1万台と前年比で11.8%減となってしまい、過去2番目の低い台数になってしまいました。(MM総研調べ)

半年に一度はスマホを買い替えた時代

思い起こせば、あの頃のスマホは今と比べて画面も小さく(ガラケーよりは数倍大きかったのですが)CPUもプアー(今と比べれば)で、「所詮、パソコンには敵わないよね」などと言っていたものです。ただPCと比べて常にポケットに入れて携帯できたことと、常時電源が入っているのでPCのように、”使おうと思ってから起動するまでの時間”がかからなかったのは魅力でした。なんだかそんなことを言っているとジジィのようですが(現にもうオヤジです)、今の時代のアタリマエが当たり前ではなかった時代だったのだなぁと感慨深いものがあります。

その後、iPhoneは3GS、4、5、5S、6Sと半年に1度のペースで新機種が発売されました。私も当時は1年に1度のペースで買い替えており、3Gの次には4、5と買い替えた覚えがあります。当時からAppleには熱狂的な”信者”がいて、「Appleの製品は世界で一番優れている」と信じて半年に1度はAppleストアの前に行列を作っていたものでした。流石に今では行列はほとんど見かけなくなりましたが、新製品が出るとネットショップでも売り切れて手に入りにくいと聞きます。もっとも1ヶ月のすれば普通に買えるようになるので、”信者”たちによる一時的なパニックなのだろうと思われます。

確かにあの頃は新機種が発売されるたびにCPUやディスプレイが高性能になって大型化し、サクサクと反応するようになったり大画面で綺麗な画像が見られるようになりました。ログイン認証も暗証番号を入力しなければいけなかったのがTouch IDになって便利になりました。私にとって画期的だったのは交通系ICカードのsuicaのアプリをスマホにインストールできるようになったことです。当時、ガラケーでもモバイルsuicaはインストールできたのですが、なんてガラケーのメモリでは容量が少なすぎて「suicaを入れると他のアプリが入らない」なんてことがありました。当初モバイルsucaアプリはAndroid端末だけに対応しておりiPhoneでは使えなかったので、仕方なくdocomoショップでAndroid端末を買ってモバイルsuicaのためだけに「スマホの2台持ち」をしていたものです。やがてiPhoneも7からモバイルsuicaに対応するようになり、iPhone7にしてからはAndroid端末は使わなくなって解約してしまいました。

2台持ちしていたAndroid端末

新機種の新機能が魅力だった

あの頃、頻繁にスマホを買い替えていたのは「新機種は性能がいい」だったり「新機能が魅力的」だったからです。私はタッチ決済のキャッシュレスとモバイルsuicaの定期券機能でした。当時は通勤定期でも駅の有人窓口に並んで買わなければならず、通勤に3路線を使っていた私は面倒くさく思っていました。当時はまだPasmoが定期券に対応していなかった(そもそもモバイルpasmoはなかった)のですが、せめてJRだけでもオンラインで買えるのは便利でした。

その後、顔認証機能なども出ましたが、ちょうどその後に新型コロナでマスク生活になり、「マスクしてると顔認証が使えない」などと言われ始めて、それならTouch IDの方が便利じゃんということになったりもしたものです。私が最後にiPhoneを買い替えたのは初めてモバイルsuica(NFC/FeliCa)に対応したiPhone7の時でした。やっとiPhoneでも使えるようになったので意気揚々と買い替えたのを覚えています。7が発売されたのは2016年ですからその後2022年まで6年間は使い続けました。途中でバッテリーがダメになって交換しましたが、それ以外は特に不自由もなく使っていました。iPhoneはそれからも8、X、11、12、13、14と新機種を発売し続け、もうすぐ15が発売されそうですが、その間にAppleも、PlusだのminiだのProだのPro Maxだのといろいろなバリエーションをつけて売ろうとしているようです。

今やスマホの新機能はカメラだけになってしまった

結局のところ、iPhoneでは7以降、大幅な性能の向上や魅力的な新機能がなく、もっぱら画面の大型化とカメラ機能の高性能化だけになってしまいました。私にとって画面の大型化はスーツや Yシャツのポケットに入らなくなるだけで、この頃から進んできた老眼は多少の画面の大型化では解決せず老眼鏡に頼ることになります。どうせ老眼鏡をかけるのなら大画面は必要ありません。顔認証もTouch IDで何ら不自由に感じていなかったので必要ありませんし、日常生活の中ではスナップ写真や記録画像しか撮らない私には高性能なカメラもオーバースペックです。たまに友人がSNSにUPしている”高性能カメラ”(のスマホ)で撮ったスナップ写真を見てもさほど魅力的には感じません。iPhoneのCMでは「スマホ1台で映画も撮れます」などと宣伝していますが、果たして何人の映画監督がiPhoneで映画を撮ろうと思うのでしょうか? 映画を撮るならせめて高性能な小型カメラを使うでしょう。誰もスマホを使って撮ろうとは、それが目的である時以外はやりません。
つまり私にはいらない機能なのです。

最近ではスマホ回線も4Gから5Gへと変わってきました。私の家はギリギリで5Gの電波を拾ったり4Gになったりする境界エリアですが、5Gも電波強度が弱いところでは速度差もあまりありません。というより今までも4Gで不満は感じていませんでした。マスコミでは5Gを「夢の技術」のように語っていますが、5Gもミリ波(高周波数帯)を使えば高速・大容量通信が可能になるらしいのですが、ミリ波は電波の伝播性が悪く、一般の街中や屋外での実用性はほとんどありません。これは例えば一つのイベント会場や医療の手術室などの限られた空間でのみ使えるものです。今、一般に使われている5Gとは、sub6と言われる低い周波数帯を使ったものです。伝播状態のいいところでは4Gの倍くらいのスピードも出ますが、私は今の4Gで動画の視聴やゲームにも満足しているので、速度が倍になったからといって「ものすごく快適」というわけではありません。
つまり今の私には関係のない技術なのです。

今、スマホを使うほとんどの人はSNSやメッセージアプリ、ネット検索、動画視聴、ネット通販くらいしか使いません。食べ物のバエる写真をSNSに載せたいJKだってアプリに頼ることはあっても高性能なカメラが欲しいと思う人は少数派です。
だから誰も欲しいと思わないのです。

私は昨年、iPhone SEに買い替えました。AppleがiPhone7のOSのアップデートをやめてしまうのと、新しいCPUでどれくらいサクサクと動くようになるのか知りたかったためです。案の定、途中でフリーズしたり落ちていたアプリも快適に動くようになりました。同じOSのバージョンでもiPhone7では対応していなかった機能も使えるようになりました。でもカメラのレンズは1つだけで顔認証も使えません。でもそれでいいんです。今はそれで十分に満足しています。

もうスマホは新しくなくてもいい

昨今の円安や原材料の価格高騰で、スマホ価格も呆れるほど高くなっています。1台30万円もするスマホを買おうと思うのは一部の熱狂的な”信者”くらいなものです。ちょっとした高性能機種が欲しければ、やはり15万円以上出さなければ手に入りません。「常に最新機種を持っていたい」と思ったのは5年も前の話です。今は誰もが”身の丈にあった”スマホがあれば十分です。今のスマホはもう進化の限界に来ています。何かのイノベーションが起きて、「これじゃなきゃダメ!」とみんなが思わない限り、新機種へのモチベーションは起こりません。

iPhone SE(第3世代)も「コスパがいい」というのでYouTubeでも盛んにレビュー動画が出ました。最近ではGoogleの「Pixcel 7a」が話題です。6万円ちょっとでカメラのレンズは1つでコスパがいいというのがもっぱらの評判で爆売れしているようです。みんなが欲しいものを適正価格で売る、というのがマーケティングの基本です。それを思うと、Appleの”信者”だけを頼りにした売り方がいつまで続けられるのか、甚だ疑問に思うのです。

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