菰野町の組子の歴史はいつから?伊勢志摩サミットの贈答品にも採用された匠の技術とは?【あさイチ】

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こんにちは鳥巣です。6/4のあさイチでは三重県菰野町から組子細工が中継されるようです。組子細工といえば以前のあさイチでも、島根県雲南市の組子細工が紹介されていましたが、なぜ三重県の菰野町で組子細工が盛んになったのでしょうか?

始まりは初代当主が始めた指物だった!?

菰野町で組子が作られ始めたのは、さほど古い時代ではないようです。初代の祖父が、愛知県の木曽川沿いにある弥冨で指物(さしもの)職人の修業をした後で、地元の菰野町に戻って、昭和7年(1932年)に「指勘建具工芸」を創業したのが始まりのようです。それでも創業90年以上になりますから”老舗”です。

指物とは、いわゆる”建具”のことで、ふすまや障子、扉などで部屋を仕切るものです。私の小学校の同級生にも建具屋の息子がいましたが、かつては珍しくもない商売でした。

建具は主に、〝ほぞ〟と〝穴〟とを組み合わせていく木工の技術で、釘などは使いません。初代の祖父が黒田勘兵衛(戦国武将のような名前です)さんなので、「指物屋の勘兵衛」ということで、屋号が「指勘」になったようです。

祖父の勘兵衛さんは修業先で、雪見障子などの高度な指物の技術を身につけました。当時の菰野には雪見障子を嵌めるような家は少なかったため、近所の建具の修理をしたり、お客さんからの依頼で箱ものを作ったりしながら、農家との兼業で暮らしを立てていたようです。

組子の建具(出典:公式Webサイト)
組子の建具(出典:公式Webサイト)

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菰野の組子は独自の意匠を生み出した!?

指物自体は、当時の家には普通に使われているものでしたが、「指勘建具工芸」で作る指物は、独自の意匠(デザイン)で評判になったのだそうです。「後光組(ごこうぐみ)」や「六法転(ろっぽうころび)」など独自の意匠を考案して、二代目の黒田之男さんは、“現代の名工”にも選ばれたのだそうです。

そんな「指勘」の地道な仕事ぶりと確かな技術は、やがて地元でも評判になりました。しかし、時代の移り変わりや住宅事情の変化とともに、時間と手間とコストのかかる建具の需要は減少の一途を辿ります。

やがて経営はどんどん厳しくなり、一時は建具屋を廃業してしまおうかというところまでいったのだといいます。そこで悩んだ結果、続けていくには新しい方向に舵を切らなければいけないと思い、「指勘」の看板として大きく打ち出していこうと考えたのが組子だったのだそうです。

ですから菰野で組子が始まったのは、20年ほど前のことのようです。もっとも初代から受け継がれてきた指物の高度な技術と意匠があったからこそ、”組子”というものに大きく舵を切れたのだと思います。

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繊細で緻密な仕事は「伊勢志摩サミット」の贈答品にも!

中には何万個もの「葉っぱ」と呼ばれる小さな部品を組み込む作業はすべて手作業です。もちろんその部品を作るにも、カンナやノミ、のこぎりなどを使って、百分の一の精度で削りだす作業が必要です。

それでも組み上げた時にズレがあると、定規や指金(さしがね)の目盛りさえ疑ってしまうといいます。

そんな繊細で緻密な仕事が認められて、2016年には三重県で開催された「伊勢志摩サミット」の贈答品にも、指勘の組子をあしらった文箱が採用され、世界からも注目されるようになったのだそうです。

伊勢志摩サミットで採用された文箱(出典:公式Webサイト)
伊勢志摩サミットで採用された文箱(出典:公式Webサイト)

指勘建具工芸

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指勘の組子細工はどこで見られるの?

指勘の組子細工は公式サイトの「インテリア・雑貨小物」や「WEBショップ」で見られます。ただ複雑なものになると受注生産になるものもあるようです。コースターなどの小物もたくさんありますが、中にはサミットでも採用された文箱や行灯のような大物もあるようです。

六角形組子入り行灯(花型組子と桜亀甲)(出典:公式Webサイト)
六角形組子入り行灯(花型組子と桜亀甲)(出典:公式Webサイト)

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まとめ

始まりは初代当主が始めた指物だった!?

菰野町で組子が作られ始めたのは、さほど古い時代ではないようです。初代の祖父が、愛知県の木曽川沿いにある弥冨で指物(さしもの)職人の修業をした後で、地元の菰野町に戻って、昭和7年(1932年)に「指勘建具工芸」を創業したのが始まりのようです。それでも創業90年以上になりますから”老舗”ですね。

菰野の組子は独自の意匠を生み出した!?

指物自体は、当時の家には普通に使われているものでしたが、「指勘建具工芸」で作る指物は、独自の意匠(デザイン)で評判になったのだそうです。「後光組(ごこうぐみ)」や「六法転(ろっぽうころび)」など独自の意匠を考案して、二代目の黒田之男さんは、“現代の名工”にも選ばれたのだそうです。そんな「指勘」の地道な仕事ぶりと確かな技術は、やがて地元でも評判になりました。

繊細で緻密な仕事は「伊勢志摩サミット」の贈答品にも!

そんな繊細で緻密な仕事が認められて、2016年には三重県で開催された「伊勢志摩サミット」の贈答品にも、指勘の組子をあしらった文箱が採用され、世界からも注目されるようになったのだそうです。

指勘の組子細工はどこで見られるの?

指勘の組子細工は公式サイトの「インテリア・雑貨小物」や「WEBショップ」で見られます。ただ複雑なものになると受注生産になるものもあるようです。コースターなどの小物もたくさんありますが、中にはサミットでも採用された文箱や行灯のような大物もあるようです。

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