南海トラフの「巨大地震注意報」は本当に1週間で大丈夫なのか?数字から勝手に考察!

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こんにちは鳥巣です。8/8夕方に九州地方で起きた震度6弱の大地震に驚かれた方は多かったと思います。被害に遭われた方には謹んでお見舞い申し上げます。以前からこの付近では地震が頻発していましたが、今回、センセーショナルだったのは気象庁が南海トラフ地震臨時情報「巨大地震注意」を発表したことです。今回の注意報の期限は1週間ですが、もちろん「1週間たてばもう巨大地震は起こらない」わけではありません。では一体いつまで待てば安全だといえるのでしょうか?過去のデータから勝手に考察してみました。

※と書いている矢先に、神奈川県では震度5弱の地震がありました。私が住む平塚市は今回の震源である中井町(と思われる)から少しズレているので、ニュースでは震度4と報道されていましたが、ドドドッという縦揺れが10秒ほどあったあと、小さな横揺れがあっただけでした。南海トラフ地震の震源想定域から少し外れていますが、駿河トラフと同様にフィリピン海プレートの境界なので、もしかしたら関連があるのかもしれません。(追記)

過去の東南海トラフ地震の時にはどうだった?

東南海トラフでは過去にもたびたび地震が起きています。政府内閣府の発表によれば、記録に残っているだけで684年の白鳳地震から887年の仁和地震から100年~200年間隔で大きな地震が起きています。

震源域日向灘南海東海地震名
発生年684不明白鳳地震
887887仁和地震
10991096永長東海地震康和南海地震
13611361正平東海地震正平南海地震
14981498明応地震
16051605慶長地震
1662
170717071707宝永地震
18541854安政東海地震安政南海地震
19441946昭和東南海地震昭和南海地震
1968
2024今回の地震
過去の東南海地震の記録(出典:内閣府)

ここでは記録が残っていない地震については割愛してありますが、平安時代以降では概ね100年前後の間隔で大地震が起きているようです。また1605年と1854年の地震については、南海と東海で数年以内の時間差をおいて発生しています。

ちなみに「稲村の火」で有名なのは、1854年(安政元年)に起きた安政地震です。この時は12月23日に先に安政東海地震が起きて、和歌山県でも大きな揺れがあったものの、その翌日には比べ物にならないくらい大きな地震(安政南海地震)が起こりました。

ここから見ると、東海地震と南海地震には強い関連性が感じられるものの、日向灘の地震と東南海トラフの地震の間には、そこまで強い相関関係があるのかどうかはわかりません。

今回の地震は日向灘が震源でしたから、どのような関係になるのかはわかりませんが、歴史の数字だけから見ると、前回の日向灘の地震から56年経っていますから、日向灘の単独地震と見ることもできますが、東南海トラフと連動した地震かもしれません。こればかりは数十年経ってみないと何とも言えません。

今回想定される震源の範囲は?

気象庁が発表している南海トラフ地震の想定震源域は、西が日向海盆から東は静岡県の沖、遠州海盆の端の駿河トラフまでです。仮に震源域の東端、駿河湾で地震が起きれば、私の住んでいる神奈川県の平塚でも震度5強程度の揺れになりますから、2011年の東日本大震災並みには揺れることになっています。

ですから今回の地震でも「巨大地震注意報」が出されたため、JR東海道新幹線は静岡県の三島駅から愛知県の三河安城駅まで、JR東海道線も平塚駅から静岡県の下田駅までは1週間程度の速度制限をかけているそうです。また私鉄でも小田急小田原線では神奈川県の本厚木駅から小田原駅までは速度制限をかけています。

それにしても南海トラフ地震の想定震源域って広いですね。

想定震源域(出典:内閣府)
想定震源域(出典:内閣府)

これはどこで地震が起きても無関係ではいられそうもありません。幸い神奈川県では、東日本大震災の時に電気や鉄道などがどれくらいの影響を受けるのか体験しましたから、ある程度のことは想定できそうですが、災害は実際に遭ってみるまで分かりませんから油断はできないですね。

いつになったら”安心”できるの?

ここまで勝手に想定してきた今回の地震に関する考察ですが、政府や気象庁は注意報を「1週間程度」と発表していますが、実際のところはどうなのでしょうか?

過去の事例からもわかるように、東南海地震は東と西に分かれて時間差で起きることが知られていますが、その間隔は1日のこともあれば数年に亘ることもあるようです。別に早く次の地震が来て欲しいわけではありませんが、子供のころからやれ東海地震だ、やれ関東大震災だといわれ続けてきた身としては、「あと30年以内に関東大震災は起きる!」はずだったのに、気が付けばあれからもう50年も経ってしまいました。いやラッキーなんですけどね。

まだ宮崎や鹿児島の被災地では余震が続いているようですから、能登半島にお住まいの方たちと同様に心配される気持ちはわかります。

では一体いつになれば安心できるのでしょうか?前にもご説明した通り、東南海トラフの地震では、最初の地震と次の地震の間隔が数日のこともあれば数年ということもあります。今回のように日向灘の地震では20年ということもあるようです。

これほどの間、何年も注意報を出し続けても意識は下がるでしょうし経済的損失も大きいはずです。そこで気象庁と政府で話し合って、「とりあえず1週間でいいんじゃね」と決めたのではないでしょうか?

これはこれで妥当な結論だと思いますが、だからといって1週間が過ぎれば危険性が激減するという科学的な根拠もありません。ですから政府や気象庁が言うように、「地震の危険性が高まっているのだから、みんなちゃんと準備しておいてね」ということだと思います。

我が家では水(生活水と飲料水)、家具の固定、非常用のポータブルバッテリーの準備くらいは終わっているので、あとは神頼みくらいかなとは思っています。先日、新しくしたポータブル電源のレビュー記事も載せておきますので、興味のある方はご覧になってみてください。

時間が経てば地震の危険度は下がると思いますが、日本に住んでいる限りゼロにはなりません。ですから、「ここまでやっておけば取り敢えず安心」というところまで準備して、あとは「座して待つ」のがよいのではないでしょうか?

まとめ

過去の東南海トラフ地震の時にはどうだった?

東海地震と南海地震には強い関連性が感じられるものの、日向灘の地震と東南海トラフの地震の間には、そこまで強い相関関係があるのかどうかはわかりません。今回の地震は日向灘が震源でしたから、どのような関係になるのかはわかりませんが、歴史の数字だけから見ると、前回の日向灘の地震から56年経っていますから、日向灘の単独地震と見ることもできます。しかし東南海トラフと連動した地震かもしれません。こればかりは数十年経ってみないと何とも言えません。

今回想定される震源の範囲は?

南海トラフ地震の想定震源域は、西が九州の日向海盆から東は静岡県の沖、遠州海盆の東端の駿河トラフまでです。それにしても南海トラフ地震の想定震源域って広いですね。

いつになったら”安心”できるの?

東南海トラフの地震では、最初の地震と次の地震の間隔が数日のこともあれば数年ということもあります。今回のように日向灘の地震では20年ということもあるようです。ですから気象庁と政府で話し合って、「とりあえず1週間でいいんじゃね」と決めたのではないでしょうか?これはこれで妥当な結論だと思いますが、だからといって1週間が過ぎれば危険性が激減するという科学的な根拠もありません。ですから政府や気象庁が言うように、「実際に地震の危険性が高まっているのだから、みんなちゃんと準備しておいてね」ということだと思います。

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