【あさイチ中継!】三川内焼の青と白に恋する旅|佐世保観光で体験する伝統工芸と九十九島&ご当地グルメ!

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9/11のあさイチでは長崎・佐世保の三川内焼が中継されます。三川内焼(みかわちやき)は、長崎県佐世保市周辺で作られる陶磁器で、その歴史は江戸時代まで遡ります。この焼き物は、白磁の美しさに呉須という青色の顔料で施された染付けが特徴で、シンプルながらも洗練された美しさを持っています。古くから高級陶磁器として位置づけられ、その上品な青と白のコントラストが、国内外で広く愛されています。

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三川内焼とは?青の美しさが際立つ伝統工芸の秘密

三河内焼が青いのはなぜ?

それは三河内焼の絵付けに「呉須(ごす)」という顔料を使用するからです。この顔料が窯の中で焼成されることで独特の美しいコバルトブルーの発色をします。

三川内焼の特徴である白磁に映える呉須の青い染付けは、絵画的な手法を用いて繊細で立体的な表現を生み出します。

「呉須」は、本来は黒っぽい顔料ですが、高温で焼き上げられるとコバルトブルーに発色する性質を持っています。

有田焼や波佐見焼との違いは?

三河内焼(みかわちやき)と有田焼・波佐見焼との主な違いは、産地、歴史、そして特徴的な技法です。有田焼は佐賀県有田町で生まれ、華やかで芸術性の高い作品が多く、三河内焼は長崎県佐世保市で、平戸藩御用窯として繊細な染付や透かし彫りなどの高級品を生産してきた歴史があり、薄づくりで口当たりが良いのが特徴です。

有田焼の歴史

有田焼の原料となる陶石は、1616年に豊臣秀吉の朝鮮出兵で連れて帰られた朝鮮人陶工・李参平(りさんぺい)らによって佐賀県有田町の泉山で発見されました。この陶石の発見が日本で初めて磁器の焼成に成功し、日本で最初に焼かれた磁器として有田焼の歴史が始まったとされています。

三河内焼の歴史

一方で三河内焼は、1598年(慶長3年)に朝鮮から連れて帰られた陶工が開窯したことが始まりの一つとされています。その後、有田焼と同様に三河内地域でも陶石の発見と磁器の生産が始まりましたが、磁器の生産開始時期やその起源の背景は有田焼が先に始まっています。平戸藩の御用窯として、幕府への献上品や高級品を生産してきた歴史があります。

波佐見焼の歴史

また波佐見焼は、有田焼と同様に磁器の原料が発見されたことを受けて発展しましたが、庶民向けの「日用食器」の大量生産に特化しました。分業制による生産が可能になり、安価で丈夫な食器を庶民に提供する役割を担いました。

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三河内焼は日常使いできる陶磁器?それとも高級品なの?

三河内焼は、もともと献上品として作られてきた高級品でしたが、現在では日常生活で使いやすいデザインや用途の器も多く作られています。

伝統工芸品としての高級感がありますが、現代では普段使いしやすいカジュアルなデザインの作品も多く作られていて、手入れも比較的簡単で、食卓を彩る上品な磁器として食卓に取り入れることができます。

ネット通販などでも扱われていて手に入れやすいのも特徴の一つです。

直径10センチ前後の小皿なら3,000円~5,000円前後、直径30センチ程度の大皿なら10万円ほどで買えるようです。(参考:三河内焼オンラインショップ

【平戸松山窯】平戸染付水鳥図尺皿(出典:三河内焼オンラインショップ)
【平戸松山窯】平戸染付水鳥図尺皿(出典:三河内焼オンラインショップ

みかわち焼オンラインショップ

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三川内焼ならではの技法と美の世界

三川内焼の魅力は多彩な技法にあります。その中から代表的なものをいくつかご紹介します

染付(そめつけ)

染付(出典:三川内陶磁器工業協同組合)
染付(出典:三川内陶磁器工業協同組合)

素焼きの白地に、藍色の絵の具・呉須(ごす)[コバルトを主成分とした原料からつくられている]を含ませた筆で絵や文様を描き、着色する技法です。

みかわち焼の染付は、「一枚の絵のような」と評されることがあります。やきものに描かれる絵は、陶工たちが器に同じ絵柄を何度も繰り返し描くうちに自然と省略や変形が起こり、パターン化された「文様」として定着していくものです。

しかし、みかわち焼は、そのような図案の変形を経ることはなく、いまでも絵画を描くように、一筆ひとふでを運んでいきます。そのため、やきものの絵付けとしては珍しく、濃みの濃淡で立体感や遠近感を表現するなど、絵画的な手法が大切にされ続けています。

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唐子(からこ)

唐子(出典:三川内陶磁器工業協同組合)
唐子(出典:三川内陶磁器工業協同組合)

中国風の服装や髪型をした子どもの姿を描いた唐子(からこ)は、みかわち焼のなかで最も知られたモチーフです。多くの男児に恵まれることが中国では幸福の象徴とされていたため、唐子は幸せや繁栄を表す図案として、唐の時代(8世紀)から工芸意匠に描かれていました。

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卵殻出(らんかくで)

卵殻出(出典:三川内陶磁器工業協同組合)
卵殻出(出典:三川内陶磁器工業協同組合)

光源にかざすと電球のように輝く、厚さは1ミリ弱の薄いやきものです。みかわち焼では、江戸時代中期に薄手の蓋付きの碗が一つの代表的な作品ですが、江戸時代末期からはさらに発展し軽く薄くなり、蓋付きの碗に加え輸出用に珈琲碗が多くつくられました。中国陶磁での名称「薄胎(はくたい)」、もしくは卵の殻にたとえた英語での呼称“egg shell”から「卵殻手(らんかくで)」とも呼ばれていました。

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透かし彫り(すかしぼり)

透かし彫り(出典:三川内陶磁器工業協同組合)
透かし彫り(出典:三川内陶磁器工業協同組合)

繊細な技法を駆使した「細工物(さいくもの)」と呼ばれるなかの一つで、器面の一部をくり抜いて模様を表す技法です。素地が乾燥する前に直接穴を開けていきますが、一つくり抜くごとに不安定になるため、全体のバランスを慎重に見計らいながら作業が進められます。

みかわち焼では全面を彫り、籠(かご)の編み目のように見せる一つの限界点まで発展していきました。江戸時代17世紀に始まり、明治・大正時代にはより複雑な技術を極めた作品が生まれました。

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菊花飾細工(きっかしょくざいく)

菊花飾細工(出典:三川内陶磁器工業協同組合)
菊花飾細工(出典:三川内陶磁器工業協同組合)

磁器製の菊の花で、「手捻り」の技法で用いられるパーツの一つです。先端の尖った竹の道具で、土の塊りから花びらの形に一枚ずつ切り出します。一周したところで、今度はそれらを一枚ずつ起こしていきます。何周もくり返すことによって立体的な菊の姿が現れてきます。壺や蓋、瓶に装飾として貼りつけられます。

彫り起こしたときは、花びらの一枚いちまいが鋭く立っていますが、釉を掛け焼成を経ると自然の菊のような柔らかさが醸し出されていきます。

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手捻り(てびねり)

手捻り(出典:三川内陶磁器工業協同組合)
手捻り(出典:三川内陶磁器工業協同組合)

素地と同じ土を用い、細工のあらゆる技法を駆使して形をつくる装飾技法です。みかわち焼では、写実的な、あるいは曲面から独立した生命感にあふれた動物や植物がつくられます。代々受け継がれてきたモティーフの中に龍や獅子、菊などがあり、食器ではなく飾り物としてつくられています。

これらは、江戸時代後期から明治時代にかけて盛んになり、江戸時代には平戸藩からの献上品や贈り物として、明治以降は、技術を誇示した万国博覧会への出品を目的にしたものも多くあります。

他にもいくつかの伝統技法がありますが、お気に入りの作品は見つかりそうですか?

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歴史と背景|有田から天草へ

九州北部の佐賀県(鍋島藩)や長崎県(平戸藩)には名だたる窯業地があります。有田焼は17世紀初頭、朝鮮人陶工の李参平(日本名:金ケ江三兵衛)らによって、有田・泉山の陶石が見つかったのが起源といわれています。その後、平戸藩の庇護で三川内焼が独自の発展を遂げました。

これを当時の鍋島藩(有田焼)や平戸藩(三河内焼・御用窯)が厚く保護・管理したことでこれらの窯業地が発展しました。泉山磁石場は、有田焼400年の歴史を支え続けたのですが現在、ここでの採掘は、ほとんどなくなりました。

現在では熊本県の天草で算出する「天草陶石」が最高品質の白磁原料として、佐賀県の有田焼、伊万里焼、吉田焼、長崎県の波佐見焼、三川内焼きなどが作られています。

天草陶石は粒子が細かく、不純物が少ないので、より白く美しい磁器を作れることで優れた陶石として使われるようになったということです。

「こうして有田から始まった磁器の歴史は、現在では天草陶石を使い、九州北部一帯の窯業地を支えています。

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観光で楽しむ佐世保

佐世保では三川内焼の絵付け体験や透かし彫り体験があります。例えば絵付け体験では、

三河内焼絵付け体験

素焼きのお皿に染料の呉須(ごす)(焼成すると、青く発色します)で、絵付けをする作業を体験できます。

丸(玉渕たまぶち)6寸皿(約18cm)・マグカップ・お湯呑み・ご飯茶碗の中から、好きなものを選べます。できあがった作品は、窯元にて焼成したあと、自宅(国内のみ)に配送してくれます。

絵付け体験(出典:三川内陶磁器工業協同組合)
絵付け体験(出典:三川内陶磁器工業協同組合)

スタンダードコース

子ども(高校生まで)1,500円(税込)
一般料金 2,000円(税込)
※送料は別途

三河内焼 透かし彫り体験_窯元レクチャー付き

高度な技を駆使した三川内焼を象徴する、透かし彫りが体験できます。柔らかい生地を剣先で彫る作業を窯元レクチャー付きで体験できます。

ペン立てとアロマポットの2種類から選べます。できあがった作品は、窯元にて焼成したあと、自宅(国内のみ)に配送してくれます。

大人・子ども1名 4,000円(税込)
※別途送料がかかります。
※受付は2名様以上からになります。
※10日前からキャンセル料が発生します。
時間9:00~16:00
集合時間/場所三川内焼伝統産業会館
定員2名~
申込期日1カ月前(要予約)

三川内陶磁器工業協同組合

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九十九島観光

佐世保には九十九島という観光地があります。佐世保駅から車で(佐世保基地前の渋滞がなければ)10分ほどの「九十九島パールシーリゾート」からは観光船で九十九島巡りができます。ボクはこの景色を見るために関東から佐世保まで旅行に行ったほど素晴らしいところです。

九十九島(出典:「佐世保 小値賀 海風の国)
九十九島(出典:「佐世保 小値賀 海風の国)

九十九島パールシーリゾート

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佐世保グルメ

佐世保にはたくさんのグルメがありますが、観光客に有名なのは「佐世保バーガー」「トルコライス」「レモンステーキ」でしょうか?佐世保バーガーは関東でも有名ですが、地元の親戚に尋ねると「う~ん、佐世保バーガーねぇ~」とあまりお勧めではないようです。高速道路の佐世保中央ICの前にも有名店の「ハンバーガーショップ ヒカリ本店」がありますので興味のある方は行ってみてはいかがでしょうか?

ハンバーガーショップ ヒカリ本店

九十九島パールシーリゾートの前(道路を挟んで向かい側)には「キッチンはーとらんど」というお店があります。特に行列のできる有名店ではありませんが、トルコライスレモンステーキはお店の名物らしく大盛で観光客の胃袋を満たしてくれました。地元の常連の方も大勢来ていました。

キッチンはーとらんど

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まとめ

佐世保は、伝統工芸の三川内焼を体験できるだけでなく、九十九島の絶景クルーズやご当地グルメも堪能できる、盛りだくさんの観光地です。
ものづくりに没頭したあとに、海と島々が織りなす風景を眺め、最後に地元ならではの料理でお腹も心も満たす──そんな欲張りな楽しみ方ができるのも佐世保ならでは。
一度訪れたらきっと「また来たい」と思える旅になるはずです。

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