すさみ町立エビとカニの水族館|”日本一貧乏”から大逆転!150種類の甲殻類に出会える唯一の水族館【あさイチ中継】

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和歌山県すさみ町に「世界でも珍しい、エビとカニだけの水族館」があるのをご存じですか?
その名も「すさみ町立エビとカニの水族館」。かつては“日本一貧乏な水族館”と呼ばれた小さな町営施設が、いまや150種類以上もの甲殻類を集めるユニークな観光スポットへと生まれ変わりました。
展示される生き物はもちろん、地元漁業とのつながりや研究施設としての役割にも注目!この記事では、水族館の魅力と地域との関わりをじっくりご紹介します。

世界のエビ・カニが大集合!展示されている種類と数の秘密

すさみ町立エビとカニの水族館には、世界各地から集められた約150種類ものエビ・カニが展示されています。とはいえ、ただ数が多いだけではありません。

「世界最大の甲殻類」として知られるタカアシガニや、「恋してる人の前で恥ずかしくなっちゃった乙女」みたいな丸くてユーモラスな姿が愛らしいトラフカラッパ、そしてスイーツのような名前のスベスベマンジュウガニなど、インパクトある生き物たちが目白押しです。

“トラフカラッパ”は、砂に潜って乙女のように恥ずかしがる姿が人気だし、”スベスベマンジュウガニ”はスイーツのような名前なのに体内に猛毒(ふぐ毒と同じテトロドトキシンなど)を持っています。

普段スーパーで見かけるエビやカニとはまったく違う、不思議な姿や生態に触れられるのが、この水族館の最大の魅力です。

エビとカニの水族館

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すさみ町立エビとカニの水族館とは?「日本一貧乏」からの大逆転ストーリー

いまや「日本で唯一のエビとカニ専門水族館」として注目を集めるすさみ町立エビとカニの水族館。
でもそのスタートは決して華やかなものではなく、“日本一貧乏な水族館”と揶揄されたほどでした。

1980年代にオープンした当初は、地元の小さな町営施設。
設備も老朽化し、展示の数や内容も限られていたため、集客に苦戦し続けていました。
運営費を削るためにスタッフが自ら近隣で捕まえた生き物を展示したり、ポスターすら手作りしたり――そんな時代もあったそうです。

転機となったのは「エビとカニに特化する」という大胆な方向転換。すさみ町が漁業でエビやカニと深く関わってきた歴史を活かし、世界各地から珍しい種を集めることで“ここでしか見られない水族館”へと変貌しました。

SNS時代に入り、ユニークな名前や姿のカニたちが話題を呼ぶと、観光客の注目を一気に集めることに成功。一度は閉館もささやかれた水族館が、いまや町を代表する観光スポットへと生まれ変わったのです。

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なぜエビとカニだけ?水族館を“特化型”にした理由

「なぜ魚やイルカではなく、エビとカニだけなの?」そう疑問に思う人は少なくありません。
実はすさみ町は、昔から伊勢エビをはじめとするエビ漁やカニ漁が盛んな地域です。地元の漁師さんにとって甲殻類は生活の一部であり、町の産業とも深く関わってきました。

「魚は他の水族館でも見られる。でもエビとカニを専門に扱えば、ここでしかできない体験になる」――そんな割り切りこそが、この水族館の強みです。

さらに、運営規模が大きくない町営施設にとって、大きな魚やイルカを飼うのは現実的ではありません。だからこそ“弱みを逆手に取った”戦略として「特化」に舵を切ったのです。

こうしたアプローチは、実は全国のニッチ系施設にも共通しています。たとえば静岡・伊豆にある「iZoo」(爬虫類専門)や「kawaZoo」(カエル専門)は、それぞれ特化したテーマで人気を集めています。
「ここに来ればこのジャンルを一気に楽しめる!」というわかりやすい強みが、リピーターを呼ぶのです。

すさみ町立エビとカニの水族館もまさにその一つ。「エビとカニだけ」という一見ニッチな選択が、今では全国から注目を集める理由になっています。

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地元漁業との連携がカギ!地域資源を活かした水族館づくり

すさみ町立エビとカニの水族館がユニークなのは、展示内容だけではありません。地元の漁師や町の人々と一緒に作り上げている“地域密着型の水族館”であることも大きな特徴です。

展示されているエビやカニの中には、地元漁師さんが漁の最中に捕まえた珍しい個体も含まれています。「市場には出せないけれど、展示すれば立派な主役になる」――そんな生き物たちが、水族館に命を吹き込んでいるのです。

さらに、水族館で得られた知見は、地元の漁業にも還元されています。エビやカニの生態や繁殖に関する知識が深まれば、資源管理や持続的な漁業にもつながります。水族館は単なる観光施設ではなく、町の基幹産業を支える”研究施設”であり“学びの場”としても役立っています。

地域の漁業と観光を結びつけた結果、来館者にとっては「ただ見るだけの水族館」ではなく「地域の暮らしや産業を体感できる場所」として、すさみ町全体のブランド価値を高める存在になっているのです。

エビやカニの命をただ見せるのではなく、未来にどうつなげていくか――そんな視点が、この小さな水族館には込められています。

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すさみ町立エビとカニの水族館は“見て・学んで・味わえる”スポット!

すさみ町立エビとカニの水族館は、世界各地から集められた150種類もの展示や、ユニークなストーリーを持つ生き物たちに出会える場所です。
「日本一貧乏」と呼ばれた時代を経て、地域資源を活かした特化戦略で見事に生まれ変わりました。ここで得られるのは、単なる「珍しいカニを見た!」という体験だけではありません。展示を通して、地域の漁業や自然環境、そして未来の資源を守るための研究の一端に触れることができるのです。

道の駅に併設されているので、観光やドライブの途中に立ち寄れるのも魅力です。地元グルメとあわせて訪れれば、きっと忘れられない旅の思い出になるはずです。

「小さな町の小さな水族館」だからこそ出会える驚きと発見――。すさみ町立エビとカニの水族館は、学んで楽しんで味わえる、和歌山ならではの特別なスポットです。

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