なぜ五泉市でニットなの？レディスだけなの？特徴や他との違いはなに？【あさイチ】

こんにちは鳥巣です。6/19のあさイチでは新潟・五泉市のニットが特集されます。五泉市はニットの生産枚数と生産額で国内シェア、日本一の町です。ではなぜ五泉市でニットが作られるようになったのでしょうか？そして五泉市のニットは、他のニットとどこが違うのでしょうか？

なぜ五泉市はニットの町になったの？

五泉市のニット産業は、江戸時代からの絹織物産地としての歴史を背景に、戦後のライフスタイルの変化を機に発展しました。現在では、婦人セーターの生産額で国内トップを誇る「ニットの町」として知られています。中でも婦人セーターの生産額は国内トップを誇る”レディスニット”の町です。

五泉では、寛保2年（1742年）に織物産業が生まれました。江戸時代中期に、五泉平（ごせんひら）と呼ばれる袴地の生産が始まったのが、五泉の織物産業の始まりです。

良質な絹糸を使い、独自の「濡れ緯（ぬれよこ・ぬれぬき）」という技術を用いて、緻密で光沢のある織物を生産しました。濡れ緯とは、織物を作る際に緯糸（よこいと）を濡らして織る技法のことで、生地の密度を高め、光沢のある風合いを出すために用いられます。特に、夏物の薄物や、西陣織の帯など、緻密な織りが求められる場合に効果を発揮します。

このため、五泉平は高級白生地として、阿賀野川の舟運を利用して京都の室町や名古屋などに出荷され、五泉は全国三大白生地産地の一つとして栄えました。

その後、明治・大正・昭和と、織物産地として発展しましたが、1945（昭和20）年以降に起きた2度の大火や戦争によって、世の中のライフスタイルが終戦とともに和装から洋装へと変化したのに伴って、五泉も織物産業からニット産業へ変化していったというわけです。

五泉ニット工業協同組合 / LOOP&LOOP

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五泉のニットの特徴は？

市内を流れる阿賀野川の水を始めとした豊富な水資源に恵まれていたため、風合いのよい織物を生産でき、それが現在のニットの品質にも活かされています。

また細かい編み目を正確につなぐリンキングなどの世界レベルの高い技術力や縫製技術が世界からも評価されているとともに、OEM生産している世界の名だたるブランドの品質を担保しているので、素材選びから縫製まで、一貫して高い品質を追求しています。

そして江戸時代の絹織物時代から培われた、職人の技術が伝統的な技術を活かしつつ、現代的なデザインを取り入れた製品で、セーターやカーディガンだけでなく、ニット小物やワンピースなど、様々なアイテムも展開されています。

度重なる大火や終戦による逆境から立ち直った職人魂が、ライフスタイルの変化に合わせて、絹織物からニットへと産業を転換し、常に新しいものづくりに挑戦するという強さを培ったのかもしれません。

現在では婦人セーターの生産額は国内トップを誇りますが、近年の経済状況や市場の変化によって、生産額は減少傾向にあります。現在、ニットの国内生産は2%と言われ、98%以上が海外製品になっている今、価格以上の価値を提供しなければ、受注はできません。しかし五泉のニット産業には、その2%に残る戦いに、勝ち続けてきたという誇りがあるのです。

もちろん五泉ではレディースニットに限らずメンズや雑貨などの、様々なニット製品を生み出し続けています。「Gosen Knit ONLINE STORE（五泉ニットオンラインストア）」では、これらの製品のオンラインショッピングを行っているようです。

そこで現在では、「五泉ニット工業協同組合」を中心に、ブランド化や情報発信、新たな商品開発など、産地としての活性化に取り組んでいます。見た目がキレイ。シルエットがキレイ。風合い、着心地がやさしく上質、といった「Gosen Knit」のブランドは、積み重ねてきた実績と培ってきた感覚が生み出す、ニット以上にキレイなニットという、ていねいに育ててきた技術、センス、想いを込めたニットづくりが自慢です。

この価値を日本へ、そして世界へ。もっと多くの方々と出会いながら、持続的なものづくりを実現するため、五泉ニット工業協同組合はブランドのシンボルを施したタグを発行しています。「Gosen Knit」のブランドタグは、キレイなニットの品質を約束する証。産地である五泉とお客さまとの連帯や信頼を示す、ただひとつの目印です。

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まとめ

なぜ五泉市はニットの町になったの？

五泉市のニット産業は、江戸時代からの絹織物産地としての歴史を背景に、戦後のライフスタイルの変化を機に発展しました。現在では、婦人セーターの生産額で国内トップを誇る「ニットの町」として知られています。中でも婦人セーターの生産額は国内トップを誇る”レディスニット”の町です。

五泉のニットの特徴は？

市内を流れる阿賀野川の豊富な水資源に恵まれていたため、風合いのよい織物を生産でき、それが現在のニットの品質にも活かされています。また細かい編み目を正確につなぐリンキングなどの世界レベルの高い技術力や縫製技術が世界からも評価されているとともに、OEM生産している世界の名だたるブランドの品質を担保しているので、素材選びから縫製まで、一貫して高い品質を追求しています。