日本人の2人に1人が、一生のうちに一度はがんになる時代。かつては「がん=不治の病」というイメージが強く、多くの人が恐れる病気でした。しかし近年は、医療技術の進歩によって治療法が大きく発展し、早期発見や適切な治療によって長く生活できるケースも増えています。
一方で、がんには胃がんや大腸がん、乳がん、膵臓がんなどさまざまな種類があり、その原因や進行の仕方、治療法も一つではありません。「がんの特効薬」と一言で語れるほど単純な病気ではなく、世界中で今なお研究が続けられています。
『タモリ・山中伸弥の!?』では、「がん克服のカギ」をテーマに、最新研究から見えてきた新たな可能性を紹介します。死亡リスクを30%減らす可能性があるとされる生活習慣や、「第4の治療」とも呼ばれる新しい考え方、さらに、がんと人類の進化との意外な関係にも迫ります。
この記事では、番組で紹介された最新研究をもとに、がんはなぜ発生するのか、予防や治療はどこまで進歩しているのか、そして「がん克服のカギ」とは何なのかを、できるだけわかりやすく解説していきます。
【放送日:2026年7月4日(土)16:45 -17:58・NHK-総合】
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がんとはどんな病気?なぜ人はがんになるのか
「がん」と一言で言っても、実は一つの病気ではありません。胃がんや大腸がん、肺がん、乳がん、膵臓がんなど、発生する臓器や性質によってさまざまな種類があり、進行の速さや治療法、予後も大きく異なります。オリンピック競泳代表の池江璃花子選手は「急性リンパ性白血病」といういわゆる「血液のガン」と診断されましたが、造血幹細胞移植やリハビリなどの努力もあって、今では完全寛解して現役に復帰されています。
がんは、私たちの体をつくる細胞の一部に遺伝子の変化が積み重なり、本来であれば増えすぎないよう制御されている細胞が、異常に増殖してしまうことで発生します。この遺伝子の変化は、加齢による自然な細胞分裂の積み重ねだけでなく、喫煙や飲酒、肥満、紫外線、感染症など、さまざまな要因が影響すると考えられています。
近年、「日本人の2人に1人ががんになる」と言われるようになりました。しかし、これは現代人だけが特別にがんになりやすくなったという意味ではありません。医療の進歩や生活環境の改善によって平均寿命が延び、高齢になるまで生きる人が増えたことで、年齢とともに発症しやすくなるがんが身近な病気として認識されるようになった面もあります。
もちろん、がんには遺伝的な要因が関係するものもありますが、多くはさまざまな要因が複雑に重なって発症すると考えられています。そのため、「これさえすれば絶対にがんにならない」「これが原因で必ずがんになる」と単純に言い切ることはできません。
『タモリ・山中伸弥の!?』では、こうしたがんの基本的な仕組みを踏まえながら、最新研究によって少しずつ明らかになってきた「がんの本質」と、人類との深い関わりについて探っていきます。
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がんは予防できる?生活習慣とリスクの関係
「がんは生活習慣で予防できる」と聞くと、「本当なの?」と思う人も多いかもしれません。
実際には、がんの発症には加齢や遺伝的な要因に加え、喫煙や飲酒、食生活、運動不足、肥満、感染症など、さまざまな要因が複雑に関わることが分かっています。そのため、「これだけやれば絶対にがんにならない」という予防法はありませんが、リスクを減らす生活習慣については、多くの研究が積み重ねられています。
近年は、適度な運動ががんの発症リスクや治療後の経過に良い影響を与える可能性についても研究が進んでいます。番組で紹介される「死亡リスク30%減」という話題も、こうした生活習慣と健康との関係を考える上で注目される最新研究の一つです。
また、がんの種類によって危険因子は異なります。例えば、子宮頸がんでは高リスク型HPVへの感染が大きな要因とされ、ワクチンや定期的な検診が重要と考えられています。一方、肺がんでは喫煙、乳がんや前立腺がんなどでは、年齢やホルモン、遺伝など複数の要因が影響すると考えられており、世界中で研究が続けられています。
大切なのは、「がんは運命だから仕方がない」と諦めることでも、「これさえやれば大丈夫」と過信することでもありません。現在の医学で確かな根拠が示されている予防法を生活に取り入れながら、定期的な検診や早期発見につなげることが、がんと向き合う第一歩と言えるでしょう。
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「第4の治療」とは?治療効果を高める新しい対策
がん治療といえば、手術、薬物療法(抗がん剤や分子標的薬など)、放射線治療が代表的な方法として知られています。近年は免疫療法も大きく発展し、新しい治療の選択肢として注目されています。そんな中、『タモリ・山中伸弥の!?』で紹介される「第4の治療」という考え方は、多くの人にとって意外な内容かもしれません。
番組では、特別な新薬ではなく、患者自身が日常生活の中で取り組める対策が、治療効果を高める可能性について最新研究をもとに紹介されます。なかでも、適度な運動や体力の維持は、治療を受ける体の状態を整えるだけでなく、治療を最後まで続けやすくなることや、生活の質(QOL)の維持にも役立つ可能性があるとして注目されています。
もちろん、運動だけでがんが治るわけではありません。しかし、標準治療を支え、患者自身が主体的に取り組める対策として期待が高まっていることから、「第4の治療」と呼ばれるようになってきました。
医療は医師だけが行うものではなく、患者自身の体づくりや生活習慣も治療を支える重要な要素になりつつあります。最新研究は、がんとの向き合い方が「治療を受ける」だけではなく、「自分も治療に参加する」という新しい時代へ進み始めていることを示しているのです。
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がんと人類進化の関係とは?最新研究が迫るがんの本質
がんは、現代人だけの病気ではありません。多細胞生物が誕生し、細胞が分裂を繰り返して体を維持するようになった時から、その仕組みの中には「がん」が生まれる可能性が存在していたと考えられています。
私たちの体では毎日、多くの細胞が生まれ変わっています。その過程で遺伝子にはさまざまな変化が起こりますが、多くは体に備わった修復機能や免疫によって取り除かれます。しかし、ごくまれに異常な細胞が生き残り、増殖を始めることで、がんへとつながることがあります。
一方で、人類は長い進化の歴史の中で、傷を治し、感染症から身を守り、長く生きるための仕組みを発達させてきました。ところが、その優れた細胞分裂や再生の能力があるからこそ、年齢を重ねるにつれてがんが発生する可能性も高まるという、生命の「トレードオフ」が存在すると考えられています。
『タモリ・山中伸弥の!?』では、最新の生命科学の視点から、「がんはなぜ生まれるのか」という根本的な問いにも迫ります。がんを単なる病気として見るのではなく、人類の進化や生命の仕組みそのものと結びつけて考えることで、これまでとは違った視点から「がんの本質」が見えてくるかもしれません。
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がん克服のカギはどこにある?恐れすぎず、希望を持って向き合う
がんは、人類がいまだ完全には克服できていない病気です。しかし、それは「治せない病気」という意味ではありません。
医療の進歩によって、早期発見や治療法は大きく発展し、多くのがんで生存率は向上しています。さらに近年は、薬や手術だけでなく、適度な運動や生活習慣の改善など、患者自身が治療を支える取り組みにも注目が集まっています。
もちろん、がんにはさまざまな種類があり、すべてが同じように治療できるわけではありません。それでも、研究者たちは「なぜがんになるのか?」という根本的な問いに挑み続け、新しい治療法や予防法の開発を進めています。その積み重ねが、少しずつ未来の医療を変えています。
『タモリ・山中伸弥の!?』が伝えてくれるのは、「がんを恐れない」ということではありません。正しく知り、必要以上に恐れず、今の医学でできることを一つひとつ積み重ねていくことの大切さです。
健康的な生活を心がけること、体の小さな変化を見逃さないこと、必要な検診を受けること。そして、もしがんと診断されたとしても、一人で抱え込まず、医療を信頼しながら前を向いて歩んでいくこと。
がん研究は、今も世界中で続いています。未来には、今日では想像もできない治療法が生まれているかもしれません。だからこそ、恐怖だけにとらわれるのではなく、科学の進歩と人の力を信じながら、自分らしい毎日を大切に過ごしていくことが、「がん克服のカギ」につながっていくのではないでしょうか。