「みそに柿を混ぜる――って、誰が最初に思いついたんだろう?」
テレビで“千葉県大多喜町の名物・柿みそ”と紹介されるのを見た瞬間、ボクは思わずコーヒーを吹き出しそうになった。だって「柿」も「みそ」も知ってるけど、ふつうはその2つ、同じ皿に乗らないはずの味じゃない?だけど調べてみたら、この「柿みそ」――意外にも**甘くてまろやかで、しかも減塩までできちゃう“魔法の調味料”**らしい。
「健康にもよくて、料理にも合う。しかもご当地限定。」
こういう“知られざる万能調味料”を見つけると、ボクの中のグルメ好奇心と旅欲が同時にむくむく動き出す。もし次の千葉旅でお土産をひとつ選ぶなら――ピーナッツでも醤油でもなく、「柿みそ」から試してみるのもアリじゃない?
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「柿みそ」ってそもそも何?千葉・大多喜町で生まれた“甘じょっぱ調味料”
「柿みそ」という名前だけ聞くと、なんとなく“おばあちゃんの知恵袋から出てきた昔の保存食”みたいに思えるけれど――実はこれ、千葉県大多喜町で “わりと最近” 生まれた新顔のご当地調味料なんです。
大多喜町では「次郎柿(じろうがき)」という大きくて甘みの強い柿がたくさん採れます。でも採れる時には一気に収穫されるので、どうしても余ってしまう年もあるわけです。
同時に、町では高齢化が進んでいて、「塩分を控えた食生活に変えていきたい」という課題もありました。
だったら――「柿の甘みで“塩分を減らしても満足できる味噌”が作れるんじゃない?」
そんな発想から生まれたのが「柿みそ」。熟した柿をピューレ状にして味噌に混ぜることで、
- 砂糖なしでもほのかな甘みが足される
- 塩分が控えめになってもコクが出るので“物足りなさ”がない
- 柿のフルーティーさがほんのり香る
という、「健康」と「おいしさ」を両立した、まろやか系味噌が誕生したわけです。
スーパーではまだほとんど見かけないけれど、
大多喜町の直売所や道の駅では “普通に並んでる” らしい。
なんだかそれって――「柿みそ=都会では知られていないけど、地元ではすでに暮らしの中に溶け込んでる」っていう、旅好きにはたまらない “ローカル発掘感” がありますよね。
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どうやって作るの?柿×味噌=「甘い」だけじゃない“まろやか旨塩味”の正体
柿みそ、と聞くと
「ただ甘い味噌なんじゃない?」
と思われがちですが――実際はかなり奥深い味をしています。
▶ 柿みその基本的な作り方はシンプル
- 完熟した「次郎柿」をピューレ状にする
(ジュースのようにトロトロになるまで) - それを味噌に混ぜ込む
- 数週間〜数ヶ月熟成させて、甘みと塩味をなじませる
これだけ聞くと「本当にそれだけ?」と思うけど――この“熟成”がポイント。味噌の塩気と発酵の香りに、柿の糖分とフルーティーさがじっくり浸透していくことで、
「しょっぱい → 甘い」じゃなくて、
「甘じょっぱくてまろやか」という一体感のある旨味になる。
塩分が控えめでも「薄く感じない」のは、柿のコクと旨みが、旨味成分の“足りない隙間”をちゃんと埋めてくれるからなんです。これが、ただの砂糖とは違う“果実由来の自然な甘さ”の強みなのです。
▶ 香りは“味噌”だけど、後味がふっと“柿の気配”
食べてみると、最初はしっかり味噌。だけど飲み込んだあとに、
「あ、今の最後の風味……もしかして柿?」
って気づくくらいの控えめなフルーティーさが残る。この “気づくか気づかないかギリギリの柿っぽさ” がクセになるといいます。
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減塩で健康的!?“食べる医療系味噌”と呼びたくなる理由
柿みその一番の魅力は、「おいしさ」だけじゃなくて「やさしさ」も同時に手に入ること。
▶ 通常の味噌より「塩分が少ない」のに「物足りなさがない」
味噌って本来、かなりしょっぱいものです。ですから高齢になると医師から
「味噌汁は一日一杯までにしてくださいね〜」
なんて言われることもあります。でも柿みそは、
- 柿の甘みと旨みで“塩分を感じやすくなる”
- 柿ピューレが“うま味のクッション”になる
ことで、薄くしてもちゃんと満足できる味になるというわけです。
つまり、塩分40%カットしても、体感的には“いつもの味噌と同じ味の濃さ”に感じる。
これ、正直ちょっと 「食べる医療品」感がありますよね。
▶ 発酵×ポリフェノール=実は“美容&腸活”にも向いている
- 味噌の乳酸菌+発酵パワー
- 柿のポリフェノール(抗酸化成分)
この組み合わせは、ただの調味料というより “発酵サプリ” に近いといえます。
「塗る味噌パックより、食べる柿みそのほうが美容によさそう」
なんて声もあるんだとか(笑)
ボクはまだ試せていないんですが、なんとなく“朝のトーストに少し塗ってもアリかも…?”と思ってしまいました。
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どんな料理に合う?“和洋どっちもOK”万能レシピ妄想タイム
柿みそのいいところは、
「え、そんな食べ方もアリ!?」
っていう発見が次々に出てくるところかもしれません。ボクが調べながら「これ絶対合うでしょ…!」と確信した食べ方を、想像できる順番で並べてみました。
▶ 王道その①:焼きおにぎりに塗って「甘じょっぱい最強おやつ」に
柿みそをそのまま塗って、オーブントースターで軽く焼くだけで完成。
- 外はパリッ!
- 中はじゅわっ!
「田楽」でも「味噌カツ」でもない、“柿みそオンリーの新ジャンル」ができあがります。
▶ 王道その②:豚肉・鶏肉の「漬けダレ」にして焼くだけ
味噌漬けって本来しょっぱいけど――柿みそなら 焦げにくくて、甘辛さのバランスがちょうどいいんです。生姜を少し混ぜたら、お弁当のおかずにも向いてそうです。
▶ ちょっと洋風①:バターと混ぜて「柿みそバタートースト」
トーストに、バター少し+柿みそ少しを塗るだけ。砂糖じゃない甘さだから、朝でも罪悪感ゼロで食べられる“甘塩トースト”になります。
▶ ちょっと洋風②:クリームチーズと混ぜて「柿みそディップ」
クラッカーや野菜スティックに合うし、バゲットに塗ってもおいしそうです。
「味噌なのにチーズなのに柿」――この混乱をぜひ味わってください。
▶ 変化球:アイスにちょい乗せ?
バニラアイスやきなこアイスに少しだけ柿みそを垂らすと……みたらし団子っぽい甘じょっぱスイーツになるそうです。これは正直、興味しかありませんね。
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実は“土産にも日常使いにも最高”|次の千葉旅、大多喜に寄りたくなってきた
柿みそは、ただの「ご当地調味料」ではありません。
“一瓶あれば、毎日の料理がちょっと楽しくなる”タイプの万能味噌なんだと思います。
▶ 大多喜町の直売所や道の駅では「普通に棚に並んでる」
都内ではほとんど見かけないのに、現地のスーパーや道の駅では、味噌コーナーにしれっと置いてある。それってつまり――
「観光客向けの商品というより、地元の人に“普通に使われている味”」
ということです。どんなにオシャレな見た目の瓶より、生活の中に混ざりこんでる調味料って、それだけで信頼に値します。ボクは旅行に行くとつい、商店街の酒屋や醤油蔵でその土地に土着の味噌や醤油を買ってしまいます。
▶ 旅先で買って帰ったら、翌日の味噌汁が“思い出の続きを連れてくる”
旅の余韻って、風景よりも “朝ごはんの再現” のほうが強く残ったりします。もし大多喜で柿みそを買って帰ったら――
- 翌日の朝、味噌汁に入れてみる
- いつもの味より少し甘くなる
- その瞬間、「あ、昨日の旅がまだ続いてる」って思えるかもしれません
それってたぶん、旅をその場限りでは終わらせない方法のひとつ。
次に千葉方面に出かける日が来たら、醤油やピーナッツもいいけれど――「柿みそ」を選んでみる旅も悪くないかもしれません。
「甘じょっぱい味噌ひとさじで、旅の余韻はもう一日延長できる。」
それを知ってしまった今、ボクはもう、「柿みそ=調味料」じゃなくて「思い出の保存ビン」だと思っています。
Bon Appétit Japon(ボナペティジャポン・元祖柿みその販売店)
- 千葉県夷隅郡大多喜町桜台59
- TEL:090-9663-2046
- 営業時間:10:30~19:00
- 定休日:なし
- URL:https://bonappetit-japon.stores.jp/
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まとめ|「甘じょっぱい一匙が、心をゆるめる日を作ってくれる」
柿みそを知るまでは、「味噌はしょっぱいもので、柿は甘いもの」――そう思い込んでいました。でも、大多喜町の人たちはその固定観念をひょいっと飛び越えて、
「甘いもの」と「しょっぱいもの」を掛け算して、“やさしい味”を作り出したのです。
たぶんそれは、「美味しく生きる方法は一つじゃないよ」という小さなメッセージでもあります。
- 塩分を気にする人も
- 甘いものが好きな人も
- 新しい味が気になる人も
誰かを締めつけるんじゃなく、ふっと肩の力を抜かせてくれる調味料…
「今日の味噌汁、ちょっと甘かったね」 ――なんて会話が生まれる日が来たら、
その一匙はもう “調味料”じゃなくて “思い出” になります。
ボクはきっと、柿みそを初めて味わう日のことを忘れないでしょう。あの「最後の風味……もしかして柿?」の余韻ごと、全部まるごと覚えていたいから…。