こんにちは、まさみちです。8/9に日曜朝のごほうび番組「食彩の王国」で嬬恋キャベツが特集されます。群馬県・嬬恋村は、実は“キャベツ王国”と呼ばれるほどの名産地。年間約9万トンものキャベツが出荷されるその舞台裏には、災害を乗り越え、厳しい自然と向き合いながらもキャベツ作りにかける、嬬恋高原キャベツに人生をかけた人たちの物語です。
「高原キャベツ」ってなに?
「高原キャベツ」のはっきりした定義はありませんが、一般に標高1000m前後の高原地帯で栽培されたキャベツを指すことが多いようです。
嬬恋村のキャベツは、夏でも涼しい気候と火山灰土壌が特徴で、甘くて美味しいキャベツが育つことで知られています。
嬬恋村以外でも長野県や東北地方などの、標高の高い地域で高原キャベツが栽培されています。長野県小谷村の「信州おたり雪中キャベツ」など、地域ごとに特色を持つ高原キャベツもあります。
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嬬恋キャベツってどんなキャベツ?
嬬恋村がキャベツの村だと言われる理由には、冷涼な気候と火山灰土壌という、キャベツ栽培に適した条件が揃っているためです。特に、夏秋キャベツの生産量が日本一であることから、そのように呼ばれています。
嬬恋村は標高が高いため、昼夜の寒暖差が大きく、夏でも冷涼な気候です。この気候は、キャベツがゆっくりと成長し、甘く、みずみずしいキャベツを育てるのに適しています。
また嬬恋村は浅間山などの火山に囲まれていて、畑は火山灰を含んだ排水の良い、栄養豊かな黒い土(黒ボク土)が畑に多く、キャベツに向いています。これも美味しいキャベツが育つ要因の一つになっています。
これらの条件が組み合わさって、嬬恋村は夏から秋にかけて収穫されるキャベツ(夏秋キャベツ)の出荷量が日本一の年間9万トンを超える出荷量(国内の1割近く)となっています。それが嬬恋村が「キャベツの村」と呼ばれる所以なのです。その高原キャベツは柔らかく、生でも加熱でも美味しいのが大きな特徴です。
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ココがスゴい!?嬬恋のキャベツ農家
「嬬恋高原キャベツ」が出荷量・品質ともに全国トップクラスなのにはわけがあります。それは嬬恋村の特徴的な地形でもある傾斜地での機械作業に合った技術や、台風や豪雪もある過酷な気候に対応してきたキャベツ農家さんの、並々ならぬ苦労を乗り越えてきた努力の結晶でもあるのです。
例えば、植えたばかりの苗が高原では低温や乾燥で枯れたり、大雨で流されてしまう事もあります。また収穫直前にひょうが降って、キャベツの葉に穴が空いたり傷ついたりすると出荷できなくなります。
農家さんの早朝ドラマ
また日中の暑さでキャベツが傷むのを防ぎ、早朝の涼しい時間帯に収穫することで、キャベツの鮮度を保ち、甘みを最大限に引き出すことができるといいます。収穫時期には毎朝4時頃から収穫作業が始まるといいますから、相当な重労働です。
日が昇るとキャベツが蓄えた糖分が消費されてしまうことも、早朝から収穫する大きな理由になっているようです。嬬恋のキャベツは甘いと聞きますが、「高原キャベツは朝採れが生で食べられるほど甘い!」というのはこんなところにも秘密があったんですね。消費地に美味しいキャベツを届けるために、農家さんは人知れず努力をしているんですね。
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キャベツの旬は冬じゃないの?夏キャベツの意外な美味しさ!
近所のスーパーの売り場を見てもキャベツが多く並ぶのは冬です。もちろん春になれば柔らかい春キャベツも並んで、春キャベツとアンチョビのマスタなんかは絶品です。
キャベツで感じる夏の贅沢
でも嬬恋高原キャベツは6⽉下旬から11⽉上旬にかけて約1億6,000万個ものキャベツが嬬恋村で作られています。しかし僕は夏のキャベツには特に深い思い入れはありませんでした。
でも冬キャベツと違って、夏キャベツは巻きがゆるめで、味も淡くて爽やかなのが特徴です。だから暑い季節にぴったりなのではないでしょうか?冷やし中華に添えたり、浅漬けにしたり、まさに“夏のごちそう野菜”って感じです!
嬬恋の夏キャベツは、標高が高い高原地帯で育ってるので、朝晩の寒暖差でギュッと甘さが引き出されて、葉は柔らかいのにシャキッと歯ざわりがいいのも特徴です。
サラダにしても、千切りにしても、炒め物にしても、ちゃんと存在感があるのが夏キャベツのいいところですね。暑い夏にスタミナをつけられるトンカツの付け合わせにもキャベツは欠かせないバイプレイヤーです!
中でも「麗峰419」という品種はレタスのような食感で、とても柔らかいのですが、割れやすくて栽培が難しいといわれています。輸送面等の問題もあって基本的に嬬恋村内や近辺のみでしか出回らない”幻のキャベツ”ともいわれています。
地元の直売所に並んでもすぐ売り切れてしまうことも多いようですから、機会があって運よく見つけられたらぜひ味わってみてください。
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キャベツの効果的な保存法は?
せっかくキャベツを買っても一人では食べきれないよ!という方もいらっしゃるかもしれません。でもキャベツには長持ちさせる”秘孔”があるのをご存じですか?
実はキャベツは収穫後も成長を続けているため、そのままにしておくと葉の栄養分が芯に奪われてしまいます。
爪楊枝を使ったキャベツの保存方法
キャベツの芯には成長点があって、その成長点を壊すと成長が止って長持ちわけです。それには爪楊枝を刺して成長点を壊すのです。
ただ爪楊枝の刺しすぎは逆に成長点が傷む原因ですので、3本ほどがいいようです。刺した爪楊枝は短くカットしてから、湿らせたキッチンペーパーでキャベツ全体を包んでください。ポリ袋に入れて軽く縛ってから、冷蔵室で保存します。キャベツの保存最適温度は、0〜5度ですから野菜室だと、やや温度が高いかもしれません。ですから長持ちさせたいときは冷蔵室に入れるといいでしょう。
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爪楊枝ではなくフォークで代用する方法
キャベツの芯は硬いので、爪楊枝を刺すのが難しいと感じる人もいるのではないでしょうか?キャベツの芯に爪楊枝がうまく刺せなかったときは、フォークを使用してください。
爪楊枝と同じ原理で、芯の部分に何回かフォークを刺しましょう。成長点は芯の奥の方にあるため、フォークを深く刺すのがポイントです。フォークは、刺した状態にしておかなくても大丈夫です。
フォークで成長点を刺したら、濡れたキッチンペーパーでキャベツを包み、ポリ袋に入れてから冷蔵室で保存するのはつま楊枝の時と同じです。
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キャベツの芯をくり抜く
キャベツの芯をくり抜くのも、成長点を破壊する方法の一つです。ただしキャベツの芯は硬いので、くり抜くときはケガをしないように十分に気をつけてください。あとの保存方法はつま楊枝やフォークを使ったときと同様です。
キャベツを半分にカットしたときに長持ちさせる方法
キャベツを半分にカットしてしばらくしたら、変色してしまった経験はありませんか?キャベツを半分にカットした場合は、断面から乾燥して劣化が進みます。

キャベツの乾燥を防いで長持ちさせるポイントは、芯をくり抜いて、断面部分に湿らせたキッチンペーパーを被せます。それから全体をラップで包んで、ポリ袋に入れて冷蔵室で保存しましょう。それでもカットしたキャベツは、劣化のスピードが早くなるので、できるだけ早く使い切るのがコツです。
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キャベツは冷凍すると長持ちします
カットしたキャベツは、あまり日持ちしません。なのですぐに使わないときは冷凍保存するとよいでしょう。冷凍するときは、カットしたキャベツの水分をしっかり拭き取るのがポイントです。水分が残っていると、凍結する際、変色や味が落ちてしまう原因になります。

ジップロックのような密封できる冷凍保存袋に平らな状態になるよう入れて、空気をしっかり抜いてから冷凍庫で保存してください。急速冷凍することで、キャベツの鮮度を保ったまま冷凍可能です。
冷凍したキャベツの保存期間は1か月ほどですが、保存している間にも劣化は進みますので、早めに使い切りましょう。もっともカットしたキャベツを1か月以上保管しておくのはおススメできません。
塩昆布で手もみにしたり、浅漬けの元に漬けて食べてしまうのがいいでしょう。
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高原キャベツには関係ないけどカット野菜の保存はどうする?
また最近はスーパーにもカット野菜やもやしがありますが、これらの場合は買ってきて家に着いたら、冷蔵庫に入れる前に竹串などで袋の両面に5~6か所の穴をあけるとちょっとは長持ちします。
これはビニール袋の中の水分で野菜が劣化してしまうのを予防するためです。そしてこれらのカット野菜やもやしも冷蔵室の中でも温度の低い場所で保存するのが長持ちのコツです。
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まとめ
標高1000mの大地に育まれた嬬恋高原キャベツは、夏にぴったりの“ごちそう野菜”。冷涼な気候と火山灰土壌が生み出す、甘くてみずみずしいキャベツは、生でも火を通しても驚くほど美味しく、暑さに疲れた体を元気にしてくれます。
農家さんたちの努力と自然の恵みが詰まった嬬恋キャベツを、今こそ味わってみませんか?この夏は、シャキッとした“涼味”で、食卓にさわやかな風を吹かせましょう。