こんにちは鳥巣です。12月12日のあさイチのいまオシ!LIVE中継では、北海道十勝の広尾町から「ツブ貝づくし」が放送されます。十勝と聞くと酪農や人参、玉ねぎ、じゃがいものイメージが強くて、「十勝に海なんかあったっけ?」と思ってしまいますが、帯広から襟裳岬に向かう黄金道路沿線は、太平洋に面した海岸が続いて日高昆布漁も盛んです。そんな広尾のつぶ貝について調べてみました。
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広尾町に海はあるの?
広尾町といえば、かつて旧国鉄広尾線が走っていた頃、「愛の国から幸福へ」のキャッチフレーズで全国的に有名になった「幸福駅」と、その隣には「愛国駅」があり、「愛国→幸福」の切符がバカ売れしたパワースポットでした。一説では4年間で1,000万枚も売れたといいます。あれから50年以上…。
国鉄広尾線はとっくに廃線となってしまいました。当時から無人駅だった幸福駅には、今でも時折訪れる往年の観光客が後を絶ちません。そんなことはどうでもいいのですが、幸福駅も愛国駅も帯広市内にありますが、周囲は見渡す限りの平原で、とても近くに海があるようには見えません。
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そんな風景を見ていると「十勝=でっかいどう=北海道」で、酪農王国だと思ってしまっても不思議ではありません。ところが十勝平野を通り過ぎて日高山脈に沿って南下を続けると、いきなり目の前には圧倒的な太平洋の風景が広がります。
もう40年以上前のことですが、私は帯広から国鉄広尾線に乗って、終点の広尾まで行ったことがあります。広尾の駅前からはそこはかとなく潮の香りがしたので、海が近いことがわかりました。
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広尾から襟裳岬に続く道路は「黄金道路」と呼ばれています。日高山脈が太平洋に落ち込む地形から断崖が続いて、約33キロの道路の建設に7年の期間と、トンネル建設や海岸の埋め立てなどで、黄金を敷き詰められるほど莫大な建設費がかかったことからそう呼ばれています。
こう見ると、十勝地方のもう一つの顔が見えてきます。日高昆布でも有名な「日高の海」です。
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つぶ貝は何を食べて大きくなるの?
つぶ貝は正式には、エゾバイガイ科エゾボラ属の貝の仲間で、広尾町で主に獲れるのはエゾボラという貝で、通称”マツブ”と呼ばれています。主に東北地方以北の北の海の水深10〜120mのところに生息していて、ナマコやゴカイなどを食べる肉食性です。
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ウニやアワビなどは昆布などを主食としていますが、つぶ貝は肉食性です。つぶ貝にも何種類かあって、中でも大きなものがエゾボラ(マツブ)、やや小さなものがヒメエゾボラ(青つぶ)といいます。
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他にもつぶ貝の仲間には、シライトマキバイやモスソガイなどがありますが、広尾町で漁獲されるのはエゾボラとヒメエゾボラが多いようです。
ただつぶ貝を食べる場合に気をつけたいのが毒です。つぶ貝の唾液腺にはテトラミンという神経毒があって、大量に摂取すると、頭痛やふらつきのような酒に酔ったような状態になることがあります。もっともテトラミン自体に致死性などはほとんどなく、数時間で回復するといわれています。
ただ過剰摂取した際には昏睡状態や呼吸困難に陥ることがあるので、つぶ貝を食べるときには必ず唾液腺を取り除く必要があります。またむき身になっているものは唾液腺が取り除かれているので、そのまま食べても問題ありません。ウニなどと違って肉食なので、このような毒を持っているのかもしれません。
つぶ貝の食べ方については中継でも紹介されるかもしれませんが、主なものは壷焼き、刺身、煮付けなどです。中にはアヒージョなどで食べることもあるようです。
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壷焼き
身のコリコリとした食感もさることながら、ワタから出る濃厚な出汁も魅力です。
刺身
つぶ貝は生食できる貝なので、新鮮で大ぶりなものは刺身で食べるのがおすすめです。身の甘さや食感の良さが際立っているため、お造りや寿司として美味しく食べられるでしょう。定番の醤油で食べる以外にも、塩や柚子胡椒などで食べるのもおすすめです。
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煮付け
つぶ貝のワタからは濃厚な貝の出汁が出るため、煮つけにするのもおすすめです。つぶ貝の身は加熱しても硬くなりにくいため、おでんや鍋物にしても美味しく食べられます。
アヒージョ
スペイン料理であるアヒージョは、オリーブオイルとニンニクにさまざまな食材を入れて煮る料理です。鷹の爪などでピリッと辛みを効かせ、お酒のお供としても最高の一皿です。
いずれにしても、生のつぶ貝は毒を持つ唾液腺の切除が必要であったり、そもそも新鮮なものを入手するには産地に赴く必要があるでしょう。
家庭で気軽につぶ貝を味わいたいなら、むき身がおすすめです。お取り寄せなら下処理の済んだものを手に入れることができます。
さらに、さまざまな海の幸が入ったシーフードミックスなら、アヒージョやパスタ、シーフードカレー、ホイル焼きなどさまざまな楽しみ方で味わえます。
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広尾町のつぶ貝のまとめ
広尾町に海はあるの?
十勝平野は北海道でも”酪農”のイメージが強いのですが、帯広市の南にある広尾町は太平洋に面した海の町で、昆布漁やつぶ貝などで有名です。
つぶ貝は何を食べて大きくなる?
つぶ貝は水深10〜120mほどの海に生息していて、主にナマコやゴカイなどを食べる肉食性です。つぶ貝の食べ方はさまざまですが、壷焼きや刺身、煮付け、アヒージョなど、和食にも洋食にも合う食材です。