こんにちは鳥巣です。今週のあさイチのいまオシ!LIVEは四国からの中継ですが、火曜日は香川県高松市から美麗ガラスが紹介されます。美麗ガラスは、高松市の特産にもなっている庵治石(あじいし、御影石)の粉末をガラスに混ぜ込んで独特の色を出すことに成功した、新しい高松の特産品です。そんな美麗ガラスについて調べてみました。
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高松特産の庵治石ってなに?
庵治石(あじいし)は御影石の一種です。御影石の名前は、兵庫県神戸市東灘区の御影地区から船積みされていたことから名付けられました。この辺りは地質的に花崗岩(火山性の深成岩)が多く産出されますが、対岸の四国・高松では上質な花崗岩が採れます。
花崗岩は黒雲母や石英、カリ長石などを含んだ岩石で、ブツブツとしたざらざらな印象を受けますが、高松市庵治町で採れる花崗岩は庵治石と呼ばれて特に結晶が小さくて硬いのが特徴です。
結晶が細かいため、磨けば磨くほど美しい艶が出てきます。古くから珍重されていて、広島平和記念公園の原爆慰霊碑や、漫画家の手塚治虫氏の墓石にも用いられています。
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そんな庵治石ですが、石材を加工する際には少なからず削りカスが産業廃棄物として出てしまいます。そこでガラス作家の杉山利恵さんは、庵治石を加工したときに出る粉末をガラスに混ぜて、高松市の特産品ができないか研究したそうです。
色々な素材をリストアップした中で、ガラスを溶かすときの1,300度という高温に耐えられる素材であることと、ガラスの色付けにもともと鉱物が使われていることなどを考慮して、“石”が浮上してきました。そして、香川県の特産品である庵治石を試してみることにしたのだそうです。
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「さぬき庵治石硝子」の完成
そんなある日、おはじき大のガラスができあがったそうです。出来上がるまでは何色になるかは分からなかったといいますが、現れたのが、まさに香川県をイメージするような美しいブルーだったのです。これが「さぬき庵治石硝子」が出来上がるまでの物語です。
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庵治石の粉を混ぜるとブルーのガラスができあがると分かってから、杉山さんは庵治石の組合を訪ねました。香川県有数の名産品で、歴史も技術も文化も深い庵治石を、“さぬき庵治石硝子”として発信してもよいのか躊躇があったそうです。
ところが予想に反して、組合の皆さんはとても喜んでくださったのだそうです。石材店などで廃棄物として処分されていた庵治石の粉ですが、それを引き取った上に、しかも庵治石の名前を広めてくれるなら、ぜひこれからも進めて行ってほしい、と心強い太鼓判をいただいたのだそうです。
こうして、杉山さんの目標でもあった「作品づくりを通じて地元・香川県の魅力を発信する」ということが形になっていきました。
Rie Glass Garden(リエ・グラス・ガーデン)
香川県高松市松福町2-2-17
TEL:090-4782-4681
ギャラリー&ショップ営業日・時間:土・日・月(14:00〜17:30)
(※ 制作過程の見学や説明は行っていません)
Mail:mail@aji-glass.jp
URL:http://aji-glass.jp/
Web Shop(注文フォーム):http://aji-glass.jp/#contact
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沖縄の琉球ガラスとはどう違うの?
沖縄にも美しい色をした琉球ガラスが特産品になっています。同じように気泡の入った作品がありますが、どこが違うのでしょうか?
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琉球ガラスは戦後、沖縄に駐留していたアメリカ軍の基地から出る、コーラ瓶などのガラス製品の廃棄物を溶かして再利用したことが起源でした。戦後の沖縄はアメリカ軍に占領されていて、極端な物資不足だったといいます。
そんな中から苦肉の策として考え出されたのが琉球ガラスだったわけです。その後、沖縄は日本に返還されてガラスなども自由に手に入るようになったため、現在では廃瓶から再生された琉球ガラスは姿を消したそうです。
そればかりか、さぬき庵治石硝子と同じように、ガラスに様々なものを溶かし込んで、オリジナリティあふれる素晴らしい作品も生み出されるようになっています。
沖縄ではガラス自体も廃品を再生して琉球ガラスを作ってきた歴史があるわけです。
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美麗ガラスのまとめ
高松特産の庵治石ってなに?
庵治石(あじいし)は御影石(花崗岩)の一種です。この辺りは地質的に花崗岩(火山性の深成岩)が多く産出されますが、対岸の四国・高松では上質な花崗岩が採れます。花崗岩は黒雲母や石英、カリ長石などを含んだ岩石で、ブツブツとしたざらざらな印象を受けますが、高松市庵治町で採れる花崗岩は庵治石と呼ばれて特に結晶が小さくて硬いのが特徴です。
「さぬき庵治石硝子」の完成
ある日、溶かしたガラスの中に香川県の特産品である庵治石を混ぜてみることにしました。
操る日も操る日も試作を繰り返しているうちに、ある日、ブルーのおはじき大のガラスができあがったそうです。出来上がるまでは何色になるかは分からなかったといいますが、これが「さぬき庵治石硝子」になりました。
沖縄の琉球ガラスとはどう違うの?
琉球ガラスは戦後、極端な物資不足だった沖縄で、駐留していたアメリカ軍の基地から出る、コーラ瓶などのガラス製品の廃棄物を溶かして再利用したことが起源でした。今では再生ガラスを使うことなく、ガラスと新たな材料を調合することで、オリジナリティあふれる琉球ガラスが作り出されるようになりました。