こんにちは鳥巣です。10/28のあさイチでは青森県黒石市から「ねぷた絵灯ろう」を元アイドルでミスコンだった仙台放送局の岩﨑果歩アナが中継してくれるようです。「ねぷた祭りは聞いたことがあるけど、ねぷた絵灯篭ってってなに?」と思われる方もいらっしゃると思いますので、ねぷた絵灯篭や使い終わったねぷたを再利用した雑貨や、これらの手作り雑貨の制作体験ができる工房についても調べてみました。
「ねぷた祭り」ってなに?”ねぶた”とは違うの?
一般に青森市では「ねぶた」と呼ばれ、弘前では「ねぷた」と呼ばれることが多いようです。
「弘前ねぷた」と「青森ねぶた」の違いは、立体的な人形の灯篭「人形ねぷた(弘前では組ねぷた)」が出るのは「青森ねぶた」で、ねぷた絵が描かれた扇型の灯篭「扇ねぷた」が出るのは「弘前ねぷた」と言われているようです。
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しかし一説では、弘前でも以前は人形ねぷたが数多く運行されていたといいます。明治になって扇ねぷたが出現して、弘前では次第にこれが数を増していきましたが、一方の青森では「人形ねぷた」がずっと継続されていました。
とはいえ現在では、「青森ねぶた」は人形ねぷたであり、「弘前ねぷた」は扇ねぷたが中心になっています。ねぷたが2つに分かれたのには、一説では経済的な理由があるのではないかと言われています。
人形ねぷたや扇ねぷたの製作費は、目安として人形ねぷただと400~500万円ですが、扇ねぷたは50万円程度で済みます。人形ねぷたの方が約10倍も費用が掛かるんですね。青森市ではその製作費を、企業からの協賛金や企業が運行団体になることで解決させましたが、弘前は町会単位で運行していたため、お金のかかる組ねぷたを作り続けることが困難になり、扇ねぷたが増えていったのではないかというのです。
お祭りは本来、地域のコミュニティが基盤となって行われるものですが、青森市はお祭りを観光コンテンツにしたことで、企業を母体とした運行団体が増えていきました。一方で、弘前は伝統的な地域のコミュニティである町会単位の運行団体を守り続けたというわけです。どちらがいいかという話ではありません。
扇ねぷたの場合、毎年骨組みから作っていく人形ねぷたと違い、骨組みは残しておいて翌年には再利用可能です。ねぷた絵はねぷた絵師に依頼することが多いですが、もともとは町会内で上手な人に描いてもらうといったこともあるようで、山車の骨組みに貼り付ければ完成できますので、制作費を抑えることができたというわけです。
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青森県黒石市のねぷた灯ろうはどうやって作るの?
「ねぶた」や「ねぷた」の起源は、邪気を払うために川や海に灯籠を流す「ねぶり流し」とされていて、元々は祭りが終わると描かれた絵を川に流していたものでしたが、近年は廃棄されていました。
欲しいという人がいれば引き取る場合もありましたが、ねぷた自体は大きいので飾ることもできませんし、結局畳んでタンスの中にしまわれてしまったりということになりがちです。それだと取っておいてももったいないですから、せっかくなら有効に活用する方法の一つとしてねぷた灯篭が考えられたというわけです。
中には”うちわ”などに加工することもあるそうです。四隅をそれぞれ持っても広げられないほど大きなねぷた絵から、気に入った部分を選んでうちわ型に切り取り、うちわの骨に張り付けて細かい仕上げをすれば完成です。
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黒石のねぷたは、昔から幅の狭い道で運行されてきたので、ねぷた自体の大きさが小さくて細かいパーツに裁断しても色や柄の変化が残りやすいのが特徴なのだそうです。
大きいねぷただと、このサイズに裁断すると図柄が大ぶりになってしまって特徴が出にくくなってしまいますが、黒石のねぷたは、狭い沿道に人がいっぱい来て、間近で見られるから絵師さんも手を抜けないので絵が繊細と言われていて、小さなパーツをつくるのにもってこいというわけです。
これを小さく切って灯篭の骨組みに張り付ければ完成ですが、元の絵の意味を尊重して作られるものもあります。
販売されている灯籠はふたつのコンセプトでつくられていて、ひとつは、いろいろな絵師が描いた絵のパーツを組み合わせている商品です。あえてミックスして組み合わせ、いったん切ってリセットしたパーツを集めることで、この灯籠自体が新しいねぷたという別の命になっているものです。
もうひとつは、元々の絵の意味を残してテーマ性を持たせているものです。テーマ性があるものは、ひとつのねぷたから切り取ったパーツだけで組み立てます。ねぷたはひとつの台で物語になっているので、「水滸伝」の名場面と「源平合戦の」絵が混ざっていたら変なことになってしまいます。和柄のものは和柄、中国がテーマのものは中国柄のものだけで作ったりするわけです。
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ねぷた絵灯篭は買えるの?
これらは青森県黒石市にある工房「IRODORI」さんで販売されているようですが、残念ながらネット通販などは行われていないようです。せっかくですから青森を訪れた際に、街歩きをして、街の雰囲気と合わせて黒石を体感してみてはいかがでしょうか?
IRODORIさんでは、ねぷた絵のうちわや灯篭の制作体験も受け付けているようです。
IRODORI
- 青森県黒石市中町38
- TEL:0172-55-6188
- 営業時間:11:00~15:00、(土日祝)10:00~16:00
- 定休日:火曜
- 制作体験:
- うちわ:2600円(販売価格は2000円)
- 灯ろう:3800円(1段)、5800円(2段)、8800円(3段)(販売価格は同料金)
- URL:https://www.instagram.com/irodori_kuroishi/
- 灯ろうつくり体験申込み:https://widgets.bokun.io/online-sales/24759db7-2724-46b2-993f-dd4d0bf5255c/experience/663273
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まとめ
「ねぷた祭り」ってなに?”ねぶた”とは違うの?
「弘前ねぷた」と「青森ねぶた」の違いは、立体的な人形の灯篭「人形ねぷた(弘前では組ねぷた)」が出るのは「青森ねぶた」で、ねぷた絵が描かれた扇型の灯篭「扇ねぷた」が多く出るのが「弘前ねぷた」と言われているようです。
青森県黒石市のねぷた灯ろうはどうやって作るの?
使われた後のねぷた絵は、欲しいという人がいれば引き取る場合もありましたが、ほとんどが廃棄されていました。中には絵を切り抜いて”うちわ”などに加工することもあるそうです。黒石のねぷたは、狭い沿道に人がいっぱい来て、間近で見られるから絵師さんも手を抜けないので絵が繊細と言われていて、小さなパーツをつくるのにもってこいというわけです。これを小さく切って灯篭の骨組みに張り付ければ完成です。
ねぷた絵灯篭は買えるの?
これらは青森県黒石市にある工房「IRODORI」さんで販売されていますが、今のところネット通販などは行われていないようです。しかし、せっかくですから青森を訪れた際に、街歩きをして、青森グルメや街の雰囲気と合わせて黒石を体感してみてはいかがでしょうか?