カセットテープ再興の理由とその魅力を徹底解説!【あさイチ】

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こんにちは鳥巣です。6/26のあさイチでは、今では懐かしいカセットテープの編集やダビングなどを行っている工場から中継が繋がるようです。私も高校生くらいまではレコードやカセットテープ全盛の時代で、それはもうとてもお世話になったものでしたが、昭和の同世代の人にとっては「なぜ今頃、カセットなの?」と不思議に感じる方も多いのではないでしょうか? そんなカセットテープの、若者が感じている魅力について掘り下げてみたいと思います。

カセットテープ再興の理由とその魅力

カセットテープの誕生と特許

カセットテープは1960年代にオランダの総合電機メーカー・フィリップス社が開発した音声や音楽を簡単に録音・再生できるメディアです。

フィリップス社は「自社の決めた規格を厳密に守ること」を条件に特許をすべて無償で公開し、業界の標準化をはかりました。当時は「カセットテープ」ではなく「コンパクトテープ」と呼ばれていました。

そして特許を無償で使える条件として、「各社が持っている、または今後取得 する特許をフィリップス及び仲間に無償で使用させる」という項目をつけました。特許を使う限り”秘密は許さない”という姿勢です。

こうすることでカセットテープは「全世界で統一された規格で使えるメディア」となって、世界中で使われるようになったというわけです。日本でかつてあったビデオの「ベータ vs VHS戦争」とはずいぶん違いますね。

しかし”無償で公開”とはいえ、特許には独占できる期間(現在は出願から20年)があります。期限が切れれば各社が勝手に自分の会社の技術などを入れて勝手なことができてしまいます。

そこでフィリップス社は、この特許を使っている製品には「compact cassette」のロゴをつけることも条件にしました。商標は使われ続ける限り更新して権利を維持することができますので、実質的に永久にカセットテープ仲間を拘束できるというわけです。

アナログメディアの限界

こうして誕生したカセットテープですがそこにはアナログメディアの限界もありました。録音された音とノイズ(雑音)のせめぎ合い(S/N比)や、録音できる音域(ダイナミックレンジ)などの限界です。

またカセットテープを再生するためのデッキやラジカセの、回転ムラによる音の揺らぎ(ワウフラッター)の問題もありました。

そこでS/N比を向上させるためにアメリカのドルビー社は、カセットに録音するときには一種のイコライザーで意図的に高音域を増強して録音し、再生する時にはその逆に高音域を抑えて再生するという「ノイズリダクションシステム」を開発しました。

これは現在でも映画館などで上映される映画でも基本的に使われている仕組みです。このテクノロジーは当時のラジカセや「ウォークマン」などでも広く使われました。(サラウンドシステムなどとは別の仕組みです)

それが最近ではカセットテープやレコードといった”アナログな”メディアが見直されているのだといいます。確かに数年前から若い世代を中心に、「エモい〜!」といってカセットやレコードで音楽を聴く人たちが増えています。

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カセットテープの人気と注目される理由

アナログメディアとしての魅力

その理由に一つにはカセットならではの独特な音質にあるといいます。カセットはアナログ音源なので、CDやダウンロードされたデジタルな音源と比べると”ノイズの多い籠ったような”音になります。

学生時代にはこのノイズを取り除こうとしたり、ダイナミックレンジをできるだけ広げてクリアな音にしようと必死になっていたのに、最近の若い世代にはこの”低品質な”音が「温かみのある音」として感じられるのだそうです。なんだか私たちが苦労してやってきたことが否定されているような気がしなくもありませんが、不思議なものです。

中高年にとっての懐古趣味?

レコードにしても、針が盤面についた埃を拾って「バチバチ」いう音に風情があるのだといいます。たぶんあの劣悪だった環境をリアルに経験していないが故に、「あ〜、懐かしい!」と思ってしまうのでしょう。

旅行に行って古民家風の旅館に泊まると、自分では住んだこともないのに、なんとなく懐かしく感じてしまうようなものなのでしょう。

そんな劣悪な環境に身を置いていたが故に、カセットテープでは「少しでもいい音で聴きたい!」と、メタルテープを買ってきたりしました。

「メタルテープ」はカセットテープの表面に鉄やコバルトの粉末の磁性体を使った高性能テープで、それまでのクロムテープなどより”音がいい”と言われていました。

TDKの最上級グレードは「MAーR」という商品で、カセットハーフ(テープの入ったケース)が高精度なダイキャストフレームで作られていました。60分テープ(両面で120分)で1本2,000円ほどしたので、貧乏高校生には痛い出費だったことを覚えています。

TDKカセットテープ「MA-R」
TDKカセットテープ「MA-R」
TDKカセットテープ「MA-R」

カセットテープのメーカーにもTDK(東京電気化学)やマクセル(日立)、AGFA(富士フィルム)などがあって、「オレはマクセル派!」とか「TDKの”SE”(グレード名)しか買ったことない」などと自分の個性を主張したがったものでした。

デジタル時代におけるカセットテープの位置づけ

現代ではカセットはどのように活用されているのでしょうか。まず往年のアーティストやインディーズのアーティストがカセットテープで音楽をリリースすることが増えています。

これにより、カセットテープならではのアナログな音質を楽しむことというより、カセットに拘るニッチでコアなファン層を取り込めるというマーケティング的な意味があるのだと思います。

そしてデザイン性の高いカセットテープやプレーヤーが登場し、インテリアとしても人気があるといいます。どちらかというと近未来的なデザインではない「昭和レトロ」を喜ぶ世代にはウケるのではないでしょうか?

かつてレコードがCDに置き換わったときには、レコードジャケットのデザインが縮小化されて寂しく思ったことがありましたが、カセットでもサブスクにはないアナログな手書きの魅力があったものです。

好きな女の子がいれば、自分でレコードから厳選したプレイリストを作って、その順番に編集したテープをプレゼントしたり、カーステ(死語?)で聴くためにお気に入りの曲だけを並べたテープを作って車の中で掛けていたものです。

女の子にプレゼントしたあの日のカセットテープ(一例)
女の子にプレゼントしたあの日のカセットテープ(個人差があります)

また高校生の頃には「ウォークマン」というポータブルカセットプレーヤーが爆発的な人気を博しました。ウォークマンにはスピーカーがなく、ステレオイヤホンで聴くという文化ができたのもこの頃だったと思います。

そしてネーミングも秀逸でした。なんといっても「Walkman」です。音楽を外に持ち出して聴くというのは、日本人にとってはイノベーションでした。

当時、私の住んでいた横須賀では米兵たちがどデカいラジカセを肩に担いで街を闊歩する姿はよく見られましたが、日本人がラジカセを外に持ち出すことはまずありませんでした。そこへウォークマンです!

最初はそこそこ大きかったウォークマンも、最後にはカセットのケースとほぼ同じくらいにまで小さくなって驚いたものです。「モーターやヘッド(テープに触れる部品)はどこに入ってるの!?」

そんなカセットテープを編集したりダビングしたりするサービスをやっている会社が、今回あさイチで紹介される「アイディーマグネテック」という会社です。まぁ私はiPodやiPhoneのプレーヤーに満足しているので、今さらカセットに戻るつもりはありませんけどね(笑)

アイディーマグネテック株式会社

  • 神奈川県相模原市中央区淵野辺1丁目20番11号
  • TEL:042-752-8942

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まとめ

カセットテープ再興の理由とその魅力

アナログメディアの限界でもある、録音された音とノイズ(雑音)のせめぎ合い(S/N比)や、録音できる音域(ダイナミックレンジ)の狭さです。またカセットテープを再生するためのデッキやラジカセの、回転ムラによる音の揺らぎ(ワウフラッター)の問題もありました。それでも「それがまたいいんだよ」という昭和レトロ付きの支持を得て再びカセット部むがやってきているようです

カセットテープの人気と注目される理由

その理由に一つにはカセットならではの独特な音質にあるといいます。カセットはアナログ音源なので、CDやダウンロードされたデジタルな音源と比べると”ノイズの多いコモったような”音になります。最近の若い世代にはこの低品質な音がかえって「温かみのある音」として感じられるのだそうです。

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