こんにちは鳥巣です。3/7の「秘密のケンミンSHOW極」では福岡のぬかみそ炊き(ぬかだき)と岩手のかりんとう、沖縄のそろばん文化が紹介されるようです。沖縄には25年以上通い続けていますが、地元の人からも空手の話題は出ても、そろばんの話は聞いたことがありませんでした。福岡のぬかだきも美味しそうだし、岩手のかりんとうも気になったので調べてみました。
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福岡のぬかだきってなに?
ぬかだきは”ぬかみそ炊き”を略した呼び方のようです。かつて北九州・小倉藩の保存食だったぬか漬けが庶民の間に広まったのだといいます。
小倉の旧家では古くから、娘が嫁ぐときには、漆の朱塗りの桶に入れた糠床の継ぎダネをわけたそうです。イワシ、サバなどの青魚を煮る時に、ぬか床を一握り入れて煮ると生臭さが消えるそうです。
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栄養価が高く保存がきくため、戦の際にも用いられたそうです。当時の小倉藩の藩主であった小笠原公から「陣立煮(じんだに)」と命名もされていました。
江戸時代中期頃から砂糖や酒が加えられ、今の「ぬかみそ炊き(ぬかだき)」の食文化に繋がってきたようです。今ではネット通販でも手に入るようです。
ぬかだき工房 味よし 本店
北九州市小倉北区片野新町2-13-5-104
TEL:093-952-2233
営業時間:9:00〜18:00
定休日:水曜
URL:https://www.aziyoshi.co.jp/
(オンラインショップ)https://aziyoshi.base.shop/
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イワシのぬかみそ炊きの作り方(5人分)
【材料】
イワシ 10匹(800g)
醤油 大さじ 5.5
砂糖 大さじ 3
しょうが 40g
唐辛子 1本
酒・みりん 各大さじ 5.5
水 2カップ
ぬか味噌 100g
針生姜 少々
【作り方】
・イワシは頭を落として内臓を抜いて、薄い塩水に30分ほどおく
・平らな鍋に調味料を合わせ、イワシを並べてコトコト煮る。
・汁気がなくなったらぬか味噌を上から乗せてとろけるまで煮込む。
・最後に針生姜を乗せる。
(農林水産省サイトより抜粋)
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沖縄で今でもそろばんが盛んなのはどうして?
沖縄県では、最高段位十段の有段者が、珠算・暗算ともに日本一で、技能検定者数も日本一だそうです。
那覇市の隣、浦添市にある宮城珠算学校は、700人もの生徒数を誇る全国一のマンモス校だそうです。これについてそろばん塾の校長は、
・沖縄にはそろばんの指導者が多く勉強会も頻繁に行われている。
・そのため技能競技大会も頻繁に行われていて、全国的にもその数は多い。
・兄弟・姉妹の多い沖縄ではみんなで塾に通って競い合っている。
というようなことがあって、そろばんが盛んなのだといいます。
これには戦後の沖縄の事情が関係しているのかもしれません。沖縄は戦後、5回にもわたって通貨が変更されてきました。旧日本円から米軍の発行した「B円(B型軍票)」、そして新日本円、米ドル、そしてまた日本円になりました。
沖縄本島と宮古島・石垣島で通貨が違った時代も含めると、非常に複雑です。もちろんアメリカの統治下では、日本本土に行くにはパスポートが必要でしたが、沖縄県内でも通貨が違っていれば、その都度換算しなければなりません。
沖縄の生活の中では、暗算で通貨換算することが生活の一部になっていたのでしょう。そんな暗算が大事な風土の中から”そろばん文化”が生まれてきたのかもしれません。
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岩手・田老のかりんとうが渦巻きになったのはなぜ?
岩手県の沿岸部では、かりんとうが渦巻きのようにグルグルした形だといいます。私の育った神奈川やその近隣では、かりんとうといえば、小麦粉を練って油で揚げて黒糖や白糖をまぶしたこんなものが一般的でした。
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しかし岩手県、特に沿岸部の地区では、かりんとうは板状で渦巻き模様が付いているのだといいます。岩手以外では、北海道や姫路にもあるようですが、圧倒的に多いのは岩手県の県北と沿岸部のようです。
なぜ渦巻き模様なのでしょうか?岩手県の沿岸部・田老地区では、耳のような渦巻き模様のある「耳かりんとう」が有名なようです。1つずつ手作業で作られるので、形や模様は少しずつ違うようです。
かりんとうは奈良時代に遣唐使が持ち帰ったものだといわれていますが、どんな形のものだったのかは定かではありません。ただ当時の日本には砂糖を作る技術がなかったので、一部の貴族階級だけが食べられる高級な食べ物だったに違いありません。
今のようなかりんとうが売り出されたのは、明治時代になってからだといわれていますが、なぜ岩手県で渦巻き模様のかりんとうが作られるようになったのかはわかりませんでした。
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一説では、北海道や青森県で多く見つかり、世界遺産にもなっている縄文遺跡群から発見されている「火焔土器」のグルグル模様と関係があるのではないかという人もいます。
しかし縄文時代にはかりんとうはなかったので、縄文土器の紋様を参考にしたとすれば昭和以降になってからだと思われます。耳かりんとうを作っている岩手県宮古市田老にある「田中菓子舗」は1923年(大正12年)の創業といいますから、耳かりんとうはその後のことでしょう。
田中菓子舗
岩手県宮古市田老1丁目13-6
TEL:0193-65-8707
営業時間:10:00〜16:00
定休日:水曜
URL:https://www.tanakakashiho.jp/(オンラインショップ有り)
もうすぐ東日本大震災から13年になります。田中菓子舗も工場や店舗が津波で全壊・流出しながらも、現在では再建して営業されています。今年の元日には能登半島地震もあって、あの日のことを思い出さずにはいられないと思いますが、これからも精一杯頑張って欲しいですね。
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ケンミンSHOWのまとめ
福岡のぬかだきってなに?
ぬかだきは”ぬかみそ炊き”を略した呼び方で、かつて北九州・小倉藩の保存食だったぬか漬けが庶民の間に広まったのだといいます。小倉では古くから、イワシ、サバなどの青魚を煮る時には、ぬか床を一握り入れて煮ると生臭さが消えるのでそういった調理法が生まれたようです。
沖縄で今でもそろばんが盛んなのはどうして?
戦後の沖縄では、5回にもわたって通貨が変更されてきました。旧日本円から米軍の発行した「B円(B型軍票)」、そして新日本円、米ドル、そしてまた日本円になりました。沖縄県内であっても島によって通貨が違っていれば、その都度換算しなければなりません。暗算で通貨換算することが不可欠だった沖縄では暗算が重視されたので、そろばんの文化が広がったのかもしれません。
岩手・田老のかりんとうが渦巻きになったのはなぜ?
一説では、北海道や青森県で多く見つかり、世界遺産にもなっている縄文遺跡群から発見されている「火焔土器」のグルグル模様と関係があるのではないかという人もいます。ただ今のようなかりんとうが売り出されたのは、明治時代になってからだといわれていますが、なぜ岩手県で渦巻き模様のかりんとうが作られるようになったのかはわかりませんでした。