国産のメープルシロップが出来なかったのはなぜ?秩父のメープルシロップはどうやって作っているの?健康にいいの?【あさイチ】

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こんにちは鳥巣です。3/11のあさイチでは、埼玉・秩父市にある国産メープルシロップのシュガーハウス「おたり自然学校」から中継されるようです。日本でも北海道などではわずかながらメープルシロップを作っている工房はあるようですが、なぜ秩父に工房やカフェを作ったのでしょうか?

メープルシロップってどうやって作るの?なぜ国産のメープルシロップが出来なかったの?

メープルシロップといえば、ホットケーキやパンケーキを食べるときには普通に使っている馴染み深いものです。でもそのほとんどがカナダ産だったりします。カナダの国旗には、メープルリーフが描かれているので、カナダを代表するような木であることは間違いなさそうです。

ではなぜ、国産のメープルシロップはできなかったのでしょうか?それはメープルシロップの作り方にも関係があります。メープルシロップはカエデという樹木の仲間の「樹液」を濃縮した甘味料です。

それを常温で固体状になるまで濃縮されたものをメープルシュガーと呼びます。メープルシロップを加熱濃縮後に急冷しつつ撹拌し、クリーム状にしたものはメープルバターと呼ばれます。

ではなぜカナダが、それほどたくさんのメープルシロップを生産しているのかというと、カナダのケベック州などの周辺には、「サトウカエデ」という種類のカエデが多く分布しています。

それはカエデの中でも樹液に含まれる糖度が「3%」も含まれています。3%というと、日本で多く見られるメープルの木の倍近くの糖度になります。メープルシロップは、樹液を「66%」になるまで煮詰めて作るので、元の糖度が高い方が当然できる量も多くなります。ですから、カナダに生えているサトウカエデはメープルシロップの生産性がとても高い木だと言えるのです。

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国産のメープルシロップのシュガーハウスはなぜ秩父に作ったの?

しかし日本でも北海道などでは、イタヤカエデやハウチワカエデなどから、わずかながらメープルシロップが作られています。

樹液を採取できる時期は、カエデの木が春の芽吹きの準備のために、地中から大量の水分を吸い上げる、毎年2月~3月頃のわずか4週間しかありません。その間に溜まった樹液を回収し、煮詰めて濃縮することで糖度の高いメープルシロップが作られます。

濃縮率は約40分の1です。つまり1Lのメープルシロップを作るのに必要な樹液は約40Lということになります。しかしそれはカナダのサトウカエデのお話で、日本に自生するイタヤカエデの場合1Lのメープルシロップを作るのに必要な樹液は60Lにもなります。

もともと秩父にはカエデの木がたくさんあって、わずかながらもメープルシロップが作られていました。秩父の森の保全活動である「秩父百年の森」の中で、一般的に、いま秩父の林業者が木を一本切って売っても収入は1000円に満たないと言われているそうです。

そんな金額では誰もやりたがらないから、森が荒れてしまいます。一方のカエデは秩父の樹液生産協同組合が一年に一度、一本の木から20リットルほど樹液を採取して秩父観光土産品協同組合に卸しています。

木の所有者から樹液を買い取るという形をとっていて、カエデの木1本あたり手数料を除いた数千円程度は所有者の手元に残るようにしています。しかも、樹液は毎年取れるから、カエデがあるだけで定期収入になるというわけです。

自生しているカエデを活用しつつ、さらに山にカエデを植林して、これまでの「伐る林業」から、持続可能な「伐らない林業」に転換してすることを目指したのだといいます。(参考資料:「未知の細道」)

秩父の山で、カエデから樹液を採っている様子。(出典:メープルベース)
秩父の山で、カエデから樹液を採っている様子。(出典:メープルベース)

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そこで秩父出身のオーナー・井原さんが2016年春、秩父ミューズパーク内にオープンしたのが、日本発のシュガーハウス「MAPLE BASE(メープルベース)」です。「MAPLE BASE」は、豊かな森の恵みを味わえるカフェやショップなどを併設した、秩父のメープルブランドの発信拠点で、オンラインショップでは秩父産メープルシロップや天然カエデ樹液なども販売しているようです。

MAPLE BASEの商品(出典:未知の細道)
MAPLE BASEの商品(出典:未知の細道)

MAPLE BASE (メープルベース)

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メープルシロップは健康にいいの?

メープルシロップには、主成分のスクロース(ショ糖)以外に、250以上の化合物で構成されています。 樹液から得られる天然栄養成分と、煮詰めることで起きるメイラード反応由来の成分で構成されています。

栄養素におけるメープルシロップの特徴は、ミネラルがバランス良く多く含まれていることです。 カルシウム、マグネシウム、カリウムが特に豊富で、亜鉛、リン酸、マンガン、ナトリウム、鉄分なども微量ですが含まれています。

健康と老化について調べてみると、活性酸素は、ヒトが生きていく上で大事な機能のひとつですが、必要より多いと悪影響を及ぼし、 老化症状を促進し、更に生活習慣病の原因になります。活性酸素は、偏った食事、不健康な生活習慣、心理的要因、紫外線などで過剰に増え、体に悪い影響(酸化ストレス)を与えるといわれています。

身体の酸化ストレスを軽減させるためには、適度な有酸素運動とともに、「抗酸化作用」のあるバランスの良い食事が老化予防や生活習慣病に欠かせません。 メープルシロップは、アンチエイジング、老化症状や生活習慣病予防など健康に役立つといわれています。もちろんショ糖も多く含まれていますから、ダイエットや糖尿病予防のためにも、食べすぎには十分注意が必要です。

メープルシロップの栄養素(出典:ケイ・コーポレーション)
メープルシロップの栄養素(出典:ケイ・コーポレーション)

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まとめ

メープルシロップってどうやって作るの?なぜ国産のメープルシロップが出来なかったの?

メープルシロップはカエデという樹木の仲間の「樹液」を濃縮した甘味料です。カナダのケベック州などに多くある、「サトウカエデ」というカエデには、日本に自生しているカエデの樹液に含まれる倍近くの糖分が含まれています。メープルシロップは、樹液を「66%」になるまで煮詰めて作るので、元の糖度が高い方が当然できる量も多くなるというわけです。

国産のメープルシロップのシュガーハウスはなぜ秩父に作ったの?

もともと秩父にはカエデの木がたくさんあって、わずかながらもメープルシロップが作られていました。いま秩父の林業者が木を一本切って売っても収入は1000円に満たないと言われています。そんな金額では誰もやりたがらないから、森が荒れてしまいます。一方のカエデは秩父の樹液生産協同組合が一年に一度、一本の木から20リットルほど樹液を採取して秩父観光土産品協同組合に卸しています。木の所有者から樹液を買い取るという形をとっていて、カエデの木1本あたり手数料を除いた数千円程度は所有者の手元に残るようにしています。秩父に自生しているカエデを活用しつつ、さらに山にカエデを植林して、これまでの「伐る林業」から、持続可能な「伐らない林業」に転換してすることを目指したのだそうです。

メープルシロップは健康にいいの?

メープルシロップには、主成分のスクロース(ショ糖)以外に、250以上の化合物で構成されています。 栄養素におけるメープルシロップの特徴は、ミネラルがバランス良く多く含まれていることです。 カルシウム、マグネシウム、カリウムが特に豊富で、亜鉛、リン酸、マンガン、ナトリウム、鉄分なども微量ですが含まれています。活性酸素は、偏った食事、不健康な生活習慣、心理的要因、紫外線などで過剰に増え、体に悪い影響(酸化ストレス)を与えるといわれていますが、身体の酸化ストレスを軽減させるためには、適度な有酸素運動とともに、「抗酸化作用」のあるバランスの良い食事が老化予防や生活習慣病に欠かせません。 メープルシロップは、アンチエイジング、老化症状や生活習慣病予防など健康に役立つといわれています。

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