こんにちは鳥巣です。2/6に北海道・知床の羅臼沖で10頭のシャチが、流氷に閉じ込められて身動きが取れなくなっていたということです。一体シャチはどうしてこんなところに閉じ込められてしまったのでしょうか?私はシャチではないので詳しい事情は分かりませんが、妄想全開で思いつくところを考えてみました。
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知床ではシャチは珍しくないの?
羅臼観光でシャチが見られるのは4月下旬から10月中旬頃ですが、2〜4月はオホーツク沿岸に流氷がやってくるため、一般の観光船でシャチウオッチングはできません。
ただ羅臼では、以前にも流氷に閉じ込められたシャチが目撃されていますから、通年で羅臼沖には回遊してきているのかもしれません。また7月から10月にかけてはマッコウクジラもやってきますから、彼らにとっては餌が豊富な豊穣な海なんでしょう。
流氷が流れ去ると、海の中には植物プランクトンや動物プランクトンが発生するので、それを求めて海鳥やクジラ類などが集まってきます。
ただ、羅臼の鯨やシャチは自然の生き物ですから、行けば必ず見られるというものではありません。この時期は沖縄でもザトウクジラのホエールウオッチングが盛んですが、地元の人でも「見られたらラッキー!」くらいの気持ちで参加しているようです。
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シャチはなぜ流氷に閉じ込められてしまったの?逃げられないの?
過去にもこの時期には、流氷に閉じ込められてしまったシャチが目撃されていました。シャチは必ず群れ(家族)で行動するので、今回のように10頭前後がまとまって閉じ込められてしまうことは珍しくありません。
ただシャチもクジラも哺乳類なので肺で呼吸をしています。ですから定期的に海面に浮上して息をしなければなりません。でも浮かびあがろうと思ったら頭上に氷の壁が…ということになってしまうと、ちょっと困ったことになります。
もちろんシャチは人間よりもずっと長く生きこらえができますが、何時間も潜り続けているわけには行きませんし、特に子供は肺も小さいので頻繁に水面に浮上する必要があります。
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私も以前に流氷を見るために紋別や網走、浜小清水へ行ったことがありますが、流氷は風によってダイナミックに移動します。ある時はギッチリと岸に押し寄せて微動だにしないことがある一方、夜中に風が南に回ると、一面の流氷源が朝には真っ青な海になっていたりします。
逆もそうです。前日にははるか沖合にちょっとだけ見えていた流氷が、翌朝にはギッチリと港の中まで押し寄せていることは珍しくありません。流氷は恐るべきスピードで移動します。
シャチたちもそんなことは分かりきっているはずですが、何かの理由で行手(呼吸できる海面)が閉ざされて、八方塞がりになってしまったのかもしれません。
流氷の海にも潜ったことがありますが、オホーツクの海が綺麗だといっても、海中にはプランクトンなどが多く、視界は数mから十数mほどしかありません。海水が濁っていたらシャチだって先は見えないはずです。
もし流氷の端を探して海に潜って、今、息をしている流氷のわずかな隙間を見落としてしまったら、次に息継ぎのできる隙間が見つかるという保証はないわけです。湖で氷が割れて水中に落ちた人が、落ちた割れ目を見つけられずに氷の下で溺れてしまう事故は世界中で頻繁に起きています。
シャチがそんなことを考えているのかは分かりませんが、生命の危険については人間よりもよほど無敏感に感じ取っているのではないでしょうか?
最新情報:2/6の午後には全頭姿が見えなくなっていた、とのことです。無事に脱出できているといいのですが…。
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シャチのまとめ
知床ではシャチは珍しくないの?
羅臼観光でシャチが見られるのは4月下旬から10月中旬頃ですが、2〜4月はオホーツク沿岸に流氷がやってくるため、一般の観光船でシャチウオッチングはできません。ただ羅臼では、以前にも流氷に閉じ込められたシャチが目撃されていますから、通年で羅臼沖には回遊してきているのかもしれません。
シャチはなぜ流氷に閉じ込められてしまったの?逃げられないの?
シャチは流氷の下を潜って脱出できそうなものですが、もし流氷の端を探して海に潜ってしまったあとで、今、息をしている流氷のわずかな隙間を見落としてしまったら、次に息継ぎのできる隙間が見つかるという保証はありません。シャチもその危険を知っていて、脱出できないでいるのかもしれません。