熱中症の原因と対策をわかりやすく解説します 気温だけではなく湿度対策も効果的!

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この時期から特に注意が必要な熱中症の原因と対策をわかりやすく解説します。熱中症対策では気温だけではなく、湿度対策も大切で効果的です。なぜ熱中症になるのか?ならないためには具体的にどうしたらいいのか?普段の生活から改善する方法とは?熱中症についてわかりやすく解説していきます。

熱中症ってなに?

熱中症は暑い環境などで体温が上昇し、めまいや痙れん、頭痛などを起こす障害のことです。
人などの哺乳類は体温を一定に保つことで正常に生活することができますが、生きるために体温を上げる働きと、放熱して体温を下げる働きのバランスが崩れて体温調節ができなくなって体温が上昇してしまうと、身体の中の水分や塩分、ミネラルなどのバランスが崩れたりすることで引き起こされます。

熱中症は一般的に、炎天下での長時間作業や水分の不足、高温多湿の環境でハードな運動をしたりすることで引き起こされると言われますが、体質やその日のオンディションによっても異なり、他にも色々な要因が関係しているので、「これさえ注意すれば大丈夫」といった対策はありません。

「今日は涼しいから大丈夫」とか「私は熱中症に強い体質だから」などと科学的に根拠のない判断で行動することで、熱中症になるリスクは急激に高まります。

人は、自分が知らないことには鈍感で危険にも気付きにくく、知らず知らずのうちに無意識に無理をしてしまいます。「水を飲むとトイレが近くなるから」と我慢しがちな高齢者ですが、家にいるならトイレが近くなってもいいじゃないですか? その都度、立ち上がってトイレに行くことだって運動だと思えばいいわけです。

私が子供だった昭和の時代には、学校に体育の時間に炎天下のグランドで走り回って休憩する時にも、先生から「水は飲むな!バテるぞ!」などと言われたものですが、今では虐待と言われかねないことですよね。人間の体はたいして変わらなくても、時代は変わりました。

熱中症対策は気温だけじゃない 湿度(ジメジメ)対策が重要

高齢者には「エアコンをつけると具合が悪くなるから」とエアコンを使いたがらない方も多くいます。かくいう私もエアコンの風は苦手で、できることなら窓を開けて外の風を入れたがるタチなのですが、それでも風のない時には扇風機をつけたりすることもあります。

でも、そんな私でも注意しているのは気温はもちろん、湿度です。関東地方の冬場には20%前後まで下がりますが、夏になれば80%くらいまで上がります。温度は体感でもある程度分かりますが、湿度はなかなか肌では感じにくいものです。

そこで我が家には温度計とセットになった湿度計を使っています。それで気温を見る時には必ず湿度もチェックするわけです。もちろん雨が降ってジメジメしていれば、体中がベタベタして「湿度が高いな」と思うのですが、その時にも「今は何%かな?」と湿度計をチェックします。

すると雨降りの時でも意外に湿度はさほど高くなかったり、晴天でも湿った南風が吹いて90%近い時もあります。風があるのであまり暑いとは思わないのですが、気温が高くて湿度も高ければ、風が吹いても体温を下げる効果はあまりありません。風が吹いていると涼しく感じますが、そう思っているのは頭だけで、身体的には涼しくないわけです。

ですからそんな時には除湿機やエアコンの除湿機能を使って室内の湿度を下げています。除湿機は室温を下げる効果はありませんが風が出てくるので、扇風機がわりに使うことも多いです。

またちょっと前まではマスコミでも「エアコンの設定温度は28℃に」と言っていましたが、最近では「エアコンの設定温度と室温は同じではありません。温度計を確認して室温が28℃になるようにエアコンを調整しましょう」と変わっています。そりゃそうですよね。私たちの体はエアコンの設定温度にリンクしているわけじゃないですからね。

熱中症になったかなと思ったら?

それでも具合が悪くなることがないわけじゃありません。その時の体調などで熱中症になることはあります。特にこんな症状が出たら危険信号です。

初期段階:立ちくらみやめまいでフラフラする時

体温が上がると体は体温を下げようとして、自動的に皮膚の近くの血管にたくさんの血液を流そうとします。すると血管を流れる血液の量が増えるので、一時的に身体の中の血液の量が足りなくなります。

すると脳に行く血液が少なくなって脳が酸欠の状態になり、めまいが起きることがあります。また筋肉にいく血液も少なくなるので足が攣ったりします。これは初期症状です。対策は体温を下げることです。

首周りや脇の下などの太い血管の近くを、濡れタオルで冷やしたり、首周りをアイスネックリングなどで冷やしてあげるといいでしょう。暑い日の作業にはワークマンなどで売っている電動ファン付きの上着などもおすすめです。

危険段階:嘔吐、倦怠感、体の痙攣などがある時

これは初期段階からちょっと悪化した危険サインです。もし炎天下にいたり激しい運動をしているなら、すぐに中止して休憩するべきです。汗をかいて体内の水分が失われた時には、十分に水分をとらなければ脱水症状になります。

脱水症状になれば嘔吐や倦怠感を感じます。また大量に汗をかくことで脱水症状はもとより、塩分やミネラル分が失われることで、手足がつるなどの筋肉の痙攣を起こします。

重症段階:倒れたり意識障害が起きる

この段階になったらかなり危険です。危ないと判断したら救急車を要請するレベルです。こうなると自分で体温調整できる限界を超えていますから、休憩させて放っておいても自分で回復することは難しいので、緊急の対応をしないと命の危険もあります。もちろん救急車が来るまでは周囲の人で、日陰に寝かせて濡れタオルなどで体温を下げる努力をしましょう。

違和感を感じたらすぐに行動を

ちょっとでもおかしいことに気づくことが大切ですね

大切なことは初期段階で異変や違和感に気づいたら、すぐに休憩してスポーツドリンクなどで電解質(ミネラル)を補給しましょう。この時点で何の対応もしなければ、すぐに容体は悪化して意識を失うことになりかねません。そうなってしまってからでは状態を判断することもできなくなってしまいます。とにかく早く異変に気づくことが大切です。

もし移動できそうならクーラーが効いている涼しい部屋に連れて行ってスポーツドリンクなどで水分を摂らせましょう。

熱中症になりにくい体質になるために

喉が渇いていなくてもこまめな水分補給を

ダラダラと汗をかくようなことはなくても、呼吸や皮膚からの蒸発などで、人の体は1日で1リットル近くの水分を失うと言われています。ですから屋内屋外に関わらず、近くにペットボトルなどの水分を置いて、こまめに補給することが大切です。

目安は、食事以外で1日に1.2リットルの水分を摂ることです。「喉が渇いた」と思った時には既に軽い脱水症状に陥っている証拠です。ですから喉が渇いたと感じる前にこまめに水分を摂ることが大切です。

暑い日には無理をしない

人は誰でも無理して強がろうとします。特に高齢になればなるほど、「オレはこれくらい何でもねーんだ」とやせ我慢をしがちです。でも高齢になれば体は若い頃とは違って抵抗力が落ちて弱くなっています。自覚していないのは自分だけです。今は若い頃とは違います。それは20代、30代でも同じことです。子供の頃のようにはいきません。

子供の頃は部活動の最中に自分だけ休憩するのは憚られたかもしれませんが、大人になってからの無理な我慢は命取りになりかねません。もちろん子供であっても最近の異常気象は、私たちの子供の頃とは違います。無理な我慢は禁物です。おかしいと思ったらすぐに活動をやめて対処行動をしましょう。

汗をかく習慣をつける

最近よく言われるようになったのが「暑熱順化(しょねつじゅんか)」です。これは春から夏に向けて徐々に暑さになれていく、ということですが、最近では5〜6月からいきなり夏日や猛暑日になることが増えています。特に今年は梅雨の時期から急激に暑くなりました。体も暑さに慣れる時間がありません。

なので普段から軽い運動で汗をかきやすい体になっておくことが重要です。汗が皮膚の表面から蒸発することで体温調整に役立つのですが、普段からほとんど汗をかかない生活の人は、暑い時期になっても汗をかける人と比べて2/3ほどしか汗が出ないといいます。これは汗腺が劣化しているためだと言われています。

普段からウォーキングなどで軽い汗をかいて、汗腺を鍛えておくことで汗をかきやすい体質を作っておきましょう。目安はウォーキングを20分ほど続けると軽く汗が出てくるようになります。無理する必要はありません。自分のペースで20分ほど歩けば、自然に汗をかくことができますから、毎日でも2日や3日に1回でも無理なく歩くことを習慣化できればいいのです。

熱中症対策のまとめ

熱中症とは

熱中症とは自分の体が体温の調節を上手くできなくなって体温が上昇し、結果的に体内の水分やミネラルが失われて脳や筋肉などに障害が起きる症状です。軽症のうちに早く異変に気づいて対処することが大切です。

熱中症には暑さだけでなく湿度への対策も

熱中症対策には気温の上昇だけでなく湿度への対策が必要です。湿度が上がれば汗などが皮膚から蒸発して放熱する効果が妨げられて、結果的に体温を下げることができにくくなります。

熱中症になったかなと思ったら

熱中症になったかなと思ったら初期の対応が大切です。違和感を感じたら我慢することなくすぐに涼しいところに移動して、濡れタオルを首や脇の下に当てることで体温を下げる行動をしましょう。

熱中症になりにくい体を作るには

熱中症になりにくい体を作るには、普段から汗をかける体づくりを心がけることが大切です。そのためにも日頃から20〜30分程度のウォーキングを習慣づけましょう。ただしくれぐれも無理は禁物です。

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