クラシックは好きだけど、“渋谷でフェス”と言われると少し戸惑ってしまう
ボクは学生時代にブラスバンドやオーケストラでトランペットを吹いていたので、クラシック音楽にはそれなりに馴染みがあります。演奏するのも聴くのも好きです。
でも、10/23のあさイチ中継のテーマが「渋谷のクラシックフェス」と聞いた瞬間、素直にこう思いました。
「それって本当に“フェス”なの? それとも“番宣イベント”?
誰に向けた催しなんだろう?」
クラシックには興味があるからこそ、逆に少し構えてしまうんです。
<広告の下に続きます>
クラシック好きでも「渋谷でフェス」と聞くと一瞬戸惑う理由
渋谷といえば、若者・ネオン・ポップカルチャーの象徴のような街です。そのイメージと、
「クラシックの100年、その先へ」
というスローガンには、正直かなりのギャップがあります。もちろん「若い世代にもクラシックを広めたい」という意図はわかります。ただ、クラシックは本来、
- 静かなホール
- 椅子に座ってじっと聴くスタイル
- 拍手のタイミングにもルールがある世界
――という印象が強く、「フェス」という言葉と並ぶと、
「盛り上がっていいの?」「それとも静かに聴くべき?」
という迷いが生まれてしまいます。つまり、クラシックそのものが嫌いなのではなく、「楽しみ方が想像しづらい」のです。
ここで多くの視聴者が抱く疑問はきっとこうでしょう。
「このイベント、誰が行くべきなの?」
次の章では、その問いに踏み込んで考えてみます。
<広告の下に続きます>
このクラシックフェスは「誰のためのイベント」なのか?
番組公式サイトを見れば内容はすべて書いてあります。出演者も演目も紹介されていて、豪華さは十分伝わります。
……でも、“誰に来てほしいイベントなのか”だけが、あまり見えてきません。
クラシックファン歴20年以上の人向けなのか?それとも「ちょっと聴いてみたい」くらいの初心者向けなのか?あるいは「渋谷に来たついでに立ち寄ってほしい通りすがり向け」なのか――。
✅ ターゲットを勝手に推測してみると…
想定される来場者層 | 来そうな動機 | 本当に楽しめる? |
---|---|---|
🎻 ガチのクラシック好き | 推し演奏家が出演するから | ✔️ 内容さえ豪華なら来る、NHKホールのイベントの宣伝? |
🎧 音楽全般が好きな“にわかクラシック層” | 「無料or気軽に聴けるなら…」 | ✔️ 企画しだいでは刺さる |
👶 子ども連れ / 家族層 | 「教育によさそう」「騒げないなら不安」 | ❓ 楽しませ方しだい |
🎮 渋谷に遊びに来ただけの若者 | 「映えるなら」「SNSネタになるなら」 | ❓ “クラシック=硬い”イメージが邪魔 |
🧑💼 昼に渋谷を通るビジネスマン | 「立ち寄る価値があるなら」 | ❓ 開催形式による |
こうして見ると、このフェスに本当にハマりそうなのは――
「クラシックを“ホール以外の場所”で聴いてみたかった人」
なのかもしれません。いわば、
“静かな音楽を、人目のある場所で楽しむ”という、新しい試み。
つまり、番宣に見えてしまう表向きの顔の裏に、実は 「クラシックの聴かれ方を変えたい」という挑戦が隠れているのでは?――と、ボクは勝手に思っています。次の章では、その可能性にもっと突っ込んでみます。
<広告の下に続きます>
クラシックは「じっと聴く音楽」じゃなくて「空間で味わう音楽」なのかもしれない
クラシックというと、椅子にじっと座って、音を一音も逃さず聴き続ける―そんな「鑑賞スタイル」を思い浮かべる人が多いと思います。でもボクが吹奏楽部や大学のオーケストラでトランペットを吹いていたとき、逆の感覚も何度も味わいました。
“ホール全体が震える低音”や、“金管の高音が天井に跳ね返る瞬間”、
あの「空気ごと震える感じ」こそがクラシックの醍醐味だと感じるのです。
つまりクラシックは、「耳だけで聴く音楽」ではなく、「身体全体で浴びる音楽」なのだと思います。確かに生の楽器の演奏を目に前で聴くと、家のオーディオやiPhoneのイヤホンから聴こえてくる音楽とは違った身体への振動を感じることができます。
そう考えると――
「渋谷の街中でクラシックを鳴らす」という試みそのものに、価値があるのかもしれません。
たとえ“にぎやかな街×静かな音楽”の組み合わせに違和感があっても、人通りのある場所でクラシックが響いた瞬間、空気が変わる可能性がある。
そしてその変化こそが、「クラシックを聴いたことがない人」への一番の入口になるのではないでしょうか。
では――
その変化を、あさイチの中継でどう切り取ってくれるのか。次の章では、あくまで“視聴者代表”として、
「こういう視点で見てみると楽しめるかもしれない」
というポイントを挙げてみたいと思います。
<広告の下に続きます>
番宣で終わらせないための「見どころ視点」提案
せっかくの生中継。「ただのイベント紹介だったな」で終わらせるのはもったいないと思います。
そこで、ボクが視聴者として“こういうポイントで見たら面白くなるかもしれない”と思う視点を、いくつか挙げてみます。
見どころ①|演奏そのものより「渋谷という空間とのギャップ」を見る
「交差点の雑踏+クラシックの音色」
→ これが成立するのか、違和感になるのか。
→ナレーションより“空気感”を感じ取るのが楽しみ方の一つ。
見どころ②|「足を止める人」を観察してみる
立ち止まるのはどんな人たちか?
・外国人観光客?
・若いカップル?
・お年寄り?“クラシックがどんな層に届くのか”のリアルな実験になる。
見どころ③|「本気で弾いている演奏者の表情」に注目する
通常のコンサートとは違い、視線の先にいるのは「チケットを買ったお客さん」ではなく「通りすがりの人」。その中でプロがどんな顔で演奏するのか―
その表情こそ、クラシックの未来を見る手がかりになる。
<広告の下に続きます>
まとめ|「クラシックは静かじゃなきゃいけない」という時代は終わるのかも!?
クラシックは、ホールでじっと座って聴くもの―そんな固定観念があるからこそ、ボクは「渋谷でフェス」と聞いて戸惑いました。でももし、このイベントが“街中で音楽が人を立ち止まらせる瞬間”を見せてくれるなら。
それはもう「番宣」ではなく、ひとつの“挑戦”になるのだと思います。
当日の中継を見たら、ぜひ「渋谷×クラシック」の空気を感じてみてください。