北海道・森町にはなぜ固有種の桜が多いの?日本には何種類くらいの桜があるの?その特徴は?火山とは関係ないの?【あさイチ】

自然
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こんにちは鳥巣です。4/30のあさイチでは北海道・森町からたくさんの品種の桜が紹介されるようです。日本で桜といえばソメイヨシノが有名ですが、他にも河津桜や山桜、八重桜などのたくさんの野生種や園芸種があります。そんな桜のことをちょっと調べてみました。

日本には何種類くらいの桜があるの?その特徴は?

日本に自生する桜の野生種は主に11種類といわれています。ヤマザクラ、オオヤマザクラ、オオシマザクラ、エドヒガン、マメザクラ、カスミザクラ、チョウジザクラ、タカネザクラ、ミヤマザクラ、クマノザクラ、そして沖縄ではカンヒザクラが自生しているとされています。

日本では一番有名で人気がありそうなソメイヨシノ(染井吉野)は入っていませんが、ソメイヨシノはヤマザクラとオオシマザクラの交雑種(オオシマザクラとエドヒガンの交雑種という説もあり)と考えられていて、江戸の染井村(現在の豊島区付近)で開発されたといわれています。

日本で見られる野生種の主な特徴は、

  1. ヤマザクラ (山桜):日本で最も一般的な野生種で、桜餅の葉としても知られています。
  2. オオヤマザクラ (大山桜):ヤマザクラより少し大きめの花を咲かせます。
  3. オオシマザクラ (大島桜):花びらが大きく、花粉が少ないのが特徴です。
  4. エドヒガン (江戸彼岸):開花時期が早いのが特徴です。
  5. マメザクラ (豆桜):花びらが小さいのが特徴です。
  6. カスミザクラ (霞桜):花びらが薄く、淡いピンク色です。
  7. チョウジザクラ (丁字桜):花びらが細長く、漢字の「丁」の字に見えることから名付けられました。
  8. タカネザクラ (高嶺桜):高山に自生する種類で、花びらが小さく、花弁の数が5枚と多く、満開時にも完全に開かないのが特徴です。
  9. ミヤマザクラ (深山桜):山地で自生する種類です。
  10. クマノザクラ (熊野桜):紀伊半島南部で発見された桜です。
  11. カンヒザクラ (寒緋桜):沖縄に自生する種類で、他の桜より早く(例年は1~2月頃)開花します。

となっています。

これらの野生種から、数多くの園芸品種が育成されて、現在では600種類以上の桜があるといわれています。その中の有名な品種として、

  1. ソメイヨシノ (染井吉野):日本で最も有名な桜の品種で、ヤマザクラとオオシマザクラの交雑種(オオシマザクラとエドヒガンの交雑種という説もあり)と考えられています。
  2. ヤエザクラ (八重桜):一重咲きと異なり、花びらが多数重なるように咲く種類です。
  3. シダレザクラ (枝垂れ桜):枝が垂れ下がるように咲く種類です。

(参考資料:Green Snap STORE)

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なぜ森町にはなぜ固有種の桜が多いの?

森町では固有種の桜がいくつか見られます。

  • 堀井緋桜:特徴からオオヤマザクラとサトザクラの交雑品種と考えられています。「森小町」の親として知られています。
  • 駒見桜(コマミサクラ)森町の固有種の桜の一つで、オニウシ公園などで見られます。
  • 森小町(モリコマチ):1978年に森町の固有品種である堀井緋桜を母親として、染井吉野を人工交配して誕生した品種とされ、公募により森小町と名付けられました。
  • 青葉枝垂(アオバシダレ):北海道森町の青葉ヶ丘公園で見られる、森町固有の桜の品種です。青葉ヶ丘公園には約1,000本の桜が植えられています。

こうしてみると、人工的に交配された品種がほとんどのようですが、森町以外の他の地域に流出していないのはなぜなのでしょうか?それにはもちろん自然に生育してきたものもあります。森町には古くから桜が自生していて、その中で固有の品種が育ちました。それが周囲を火山性の土壌で囲まれていて、他の地域と隔絶されていたからではないかといわれています。

もちろん森町の環境に適合した桜だけが、長年かけて固有品種として確立されたということもあるでしょう。また前述したように、周囲に桜が育つ環境が少なく、他の地域から入り込んだ桜との交雑が少ないため、固有の遺伝子を受け継ぎ続けているのではないかと考えられます。

森町の青葉ヶ丘公こうえん園は、大正3年(1914年)に天皇即位を記念して、1000本の桜が植えられた歴史ある桜の名所で、珍しい桜や古桜が植えられています。

一方、アイヌ語で「樹木の多くある所」を意味する「オニウシ」公園では、約500本の桜を楽しむことができます。これらの桜の中で森町にしかない「青葉枝垂」と「 森小町」が 青葉ヶ丘公園に、「駒見桜」がオニウシ公園にあります。

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火山と桜の関係は?

森町は「噴火湾」と呼ばれる「内浦湾」に面していますが、誤解されがちですが”噴火湾”は噴火の跡のカルデラや火山の火口ではありません。しかしその周囲には駒ヶ岳、有珠山などの活火山があります。大沼公園も、駒ケ岳の噴火によってせき止められた川によってできました。

駒ケ岳を挟んで、その反対側にある森町も相当な火山性噴出物によって覆われたと考えられています。駒ケ岳から流れ出る川が運んだ土壌が堆積した土地に森町が形成されました。その後、人工的に植樹されたり、遠方から運ばれてきた種子によって形成されたと考えられます。

ですから森町の固有種の桜と火山には直接の関係はなく、駒ケ岳の噴火によって一度は全滅した桜ですが、その後に人工的に植樹されたり森町の環境に適した種類だけが生き残って固有種になったのではないかと考えられます。

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まとめ

日本には何種類くらいの桜があるの?その特徴は?

日本に自生する桜の野生種は主に11種類といわれています。ヤマザクラ、オオヤマザクラ、オオシマザクラ、エドヒガン、マメザクラ、カスミザクラ、チョウジザクラ、タカネザクラ、ミヤマザクラ、クマノザクラ、そして沖縄ではカンヒザクラが自生しているとされています。その他にこれらの野生種から、数多くの園芸品種が育成されて、現在では600種類以上の桜があるといわれています。

なぜ森町にはなぜ固有種の桜が多いの?

森町にある固有種の桜は、人工的に交配された品種がほとんどのようですが、森町以外の他の地域に流出していないのは、古くから森町に自生していた桜の中から、森町の環境に適合した固有の品種が育ったと考えられます。それが周囲を火山性の土壌で囲まれていたため、他の地域と隔絶されて”ガラパゴス化”したのではないでしょうか?森町では、他の地域から入り込んだ桜との交雑が少ないため、固有の遺伝子を受け継ぎ続けているのではないかと考えられます。

火山と桜の関係は?

大沼公園とは駒ケ岳を挟んで、その反対側にある森町も相当な火山性噴出物によって覆われたと考えられています。駒ケ岳から流れ出る川が運んだ土壌が堆積した土地に森町が形成されました。その後、人工的に植樹されたり、遠方から運ばれてきた種子によって形成されたと考えられます。ですから森町の固有種の桜と火山には直接の関係はなく、駒ケ岳の噴火によって一度は全滅した桜ですが、その後に人工的に植樹されたり森町の環境に適した種類だけが生き残って固有種になったのではないかと考えられます。

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