こんにちは鳥巣です。7/25のTBS「マツコの知らない世界」では「絶景連発!この夏行きたい沖縄離島」として沖縄の離島が紹介されるようです。次週の予告映像の中で、水牛車で西表島に渡る八重山諸島の由布(ゆぶ)島の様子と並んで一瞬だけ映っていたのが慶良間列島の阿嘉(あか)島でした。
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初めて慶良間(ケラマ)を訪れた人は、自分が乗ってきた船が慶良間(ケラマ)の港に入った途端、異口同音に叫びます。「凄ーい!絵葉書みたい!」「海の色がバスクリンみたい!」「こんな海の色って本当にあるんだぁ!」。毎年、阿嘉島に通っている私が慶良間(ケラマ)や阿嘉島の魅力をご案内します。
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慶良間(ケラマ)の海は深く碧い海とエメラルドグリーンの優しい色
予告編で離島の海の色を見たマツコさんが「バスクリンみたいじゃない!」って言ってましたが、私も20数年前に初めて慶良間(ケラマ)を訪れた時には、私も自然と声に出してました。しかもその時は前日までの台風で曇天だったにも関わらずです。
島では港の中ですら信じられないくらいに透明度が高くて、慶良間の海の色は「慶良間ブルー」と呼ばれています。私は趣味でダイビングをするのですが、海外にダイビングに行った時に、「どこから来たの?」と訊かれ「日本です」と答えると、「じゃあケラマには行ったか?」と訊かれます。それくらい世界でも有数の透明度を誇る海です。
港の中や岸の近くは水深が浅いので、太陽の光が海底まで届いて、白い砂に反射します。これがエメラルドグリーンの美しい海の正体です。でも港を離れて深いところに行くとさすがに慶良間の海でも太陽の光が海底で反射してこないので、深いブルーの海になります。この碧い海に潜ると、水深40m以上になっても太陽の光は届きますが、もっと深いところはさらに深いブルーに包まれています。
慶良間の砂は砂浜も海底もどこでも真っ白です。これはブダイという魚が食事をするときに、珊瑚に付いた海藻を珊瑚ごと齧った結果、消化されなかった珊瑚のカケラがフンとして排出されたものが積もっているからです。つまり白い砂は、あまり考えたくありませんが、魚のフンです(笑)
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沖縄本島にはない静けさと安らぎ
沖縄に観光で訪れる人の多くは、沖縄本島や石垣島などの比較的大きな街に宿泊します。大きな街にはたくさんのお店や美味しいレストランもあって、東京にいるのとさほど変わらない便利な生活ができます。テレビやネットで話題の人気のお店もあるので快適に過ごせます。
一方で、空港にジェット機が降りられない島を仮に離島と呼ぶとしたら、沖縄の離島に行くとホテルやコンビニ、レストランのないところが普通です。島に行く交通手段も、一日1〜3便の村営連絡船しかなかったりします。海が時化たり台風が来れば、船は何日も欠航になって、島の物資は減る一方です。数少ない商店も売るものがなくなり、家庭では食べるものが枯渇することもあります。
都会に比べるとそんな不便な島ですが、都会には負けないものがあります。それは静けさと満天の星空かもしれません。日が暮れると集落の中にはわずかな街灯と民家から漏れる明かりだけになります。静まり返った夜道には海から微かに聞こえる潮騒の音のほかには何も聞こえません。空を見上げれば、そこには想像を絶する天の川と降るような満天の星々があります。
沖縄本島のリゾートホテルで豪華なディナーをいただくのも魅力ですが、「何もない」贅沢を味わえるのが離島の魅力ではないかと思うのです。阿嘉島には立派なリゾートホテルもコンビニもありません。宿は民宿が10数軒あるだけです。インターネット(Wi-fi)は多くの民宿で使えますが、ネットカフェはありません。島には小さなコンビニのような商店が2軒あるだけです。もちろん夜は閉店します。
Dr.コトーのような島の診療所はありますが薬局はありません。自分で使う薬は家から持っていかなければいけません。そんな不便さも、今の日本の都会では味わえない経験です。
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慶良間(ケラマ)には泊まりで行こう
那覇の港から慶良間へは1日1往復の村営のフェリーで1時間半、1日に2〜3便ある高速船なら1時間ほどです。ですから朝の高速船に乗って行けば、夕方の高速船で那覇に帰ってくることもできます。
でも時間に余裕があるなら、離島へはぜひ、1泊でもいいので泊まりで行って欲しいです。前にも書いた通り、離島の夜は宿泊してこそ実感できるからです。昼間の美しい海も素晴らしいですが、夜の満天の星空もぜひ自分の目で確かめて欲しいからです。
阿嘉島には天然記念物の野性のケラマジカが生息しています。20年前には警戒心も強く、集落に出てくることはあまりありませんでしたが、今では昼間から集落の中を歩き回る姿が見られます。
夜、民宿の庭で泡盛を飲んでいると、ケラマジカのもの悲しげな鳴き声や、リュウキュウコノハズクが近くの電柱にとまっている姿が見られたりします。そんな島の自然を肌で感じられるのは、やっぱり島の夜だったりすることが多いのです。
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慶良間(ケラマ)へのアクセスは?
慶良間(ケラマ)列島は沖縄本島から約30キロ離れた、沖縄県島尻郡座間味(ざまみ)村と渡嘉敷(とかしき)村にまたがっています。座間味村には座間味島、阿嘉島、慶留間島の3つの有人島があり、その他に慶良間空港のある外地(ふかじ)島があります。阿嘉島と慶留間島、外地島は橋で結ばれていますが、座間味島に行くには、村内航路の小さな連絡船を使うしかありません。
慶良間へは那覇の泊(とまり)港から村営の定期船で行くことができます。泊港は那覇空港からタクシーで20分くらいのところにあります。国際通りからは歩いて20分くらいです。那覇空港からモノレールで行く際は、「美栄橋(みえばし)」という駅で降りて徒歩15分くらいです。
慶良間には定期便の空路はありませんが、お金に糸目をつけなければ、ヘリコプターをチャーターして那覇空港から慶良間空港に飛ぶこともできます。
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下にある時刻表は、ある日の時刻表の例です。運行ダイヤは頻繁に変わりますので、利用される際には座間味村のHPで確認の上、予約(ネット可)をしてからご利用ください。
「フェリーざまみ」時刻表 | ||||||||
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便 | 泊(那覇) | 阿嘉島 | 座間味島 | 阿嘉島 | 泊(那覇) | |||
発 | 着 | 発 | 着 | 発 | 着 | 発 | 着 | |
1便 | 10:00 | 11:30 | 11:45 | 12:00 | 16:00 | 16:15 | 16:30 | 18:00 |
「クイーンざまみ(高速船)」時刻表 | ||||||||
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便 | 泊(那覇) | 阿嘉島 | 座間味島 | 阿嘉島 | 泊(那覇) | |||
発 | 着 | 発 | 着 | 発 | 着 | 発 | 着 | |
1便 | 9:00 | → | 9:50 | 10:00 | 10:10 | 10:20 | 11:10 | |
2便 | 13:00 | 13:50 | 14:00 | 14:10 | 14:20 | → | 15:10 | |
3便 | 16:00 | → | 16:50 | 17:00 | 17:10 | 17:20 | 18:10 |
※季節によって運行ダイヤは変わりますし、海況によって変更もありますので、詳しくは下記の座間味村HPを参照してください。
また(お金持ちの方で)ヘリコプターで行きたいという方は下記のHPを参照の上、予約をしてください。海況によって定期船が欠航した場合には、座間味村からの補助で運賃が安くなる場合があります。
私も定期船欠航時には、那覇空港から直接ヘリで慶良間空港に乗りつけたこともありました。慶良間空港へは泊まる民宿に頼んで迎えに来てもらいました。ちなみに慶良間空港にはタクシーは全くおらず、空港職員以外は誰もいません。そもそも阿嘉島と慶留間島にタクシーやバスなどの公共交通機関は一切ありませんのでご注意ください。
那覇・泊港からは、座間味村に行く船とは別に、同じ慶良間列島にある渡嘉敷島に行く定期船も出ています。渡嘉敷島は座間味村の隣の、渡嘉敷村にある離島です。渡嘉敷行きのフェリーで渡嘉敷島に行って、そこから座間味村に行く方法もないわけではありませんが、そのためには渡嘉敷島のフェリーターミナルから村内航路のある島の反対側まで、自分でなんとかしてたどり着く必要があります。離島ではどこでもタクシーが走っているわけではありません。
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慶良間(ケラマ)・阿嘉島のまとめ
慶良間(ケラマ)の海は深く碧い海とエメラルドグリーンの優しい色
島では港の中ですら信じられないくらいに透明度が高くて、慶良間の海の色は「慶良間ブルー」と呼ばれています。水深が浅いのと太陽の光が海底まで届いて、白い砂に反射します。これがエメラルドグリーンの美しい海の正体です。深いところは太陽の光が海底に反射してこないので、深いブルーの海になります。
沖縄本島にはない静けさと安らぎ
都会に比べるとそんな不便な島ですが、都会には負けないものがあります。それは静けさと満天の星空でしょう。海から微かに聞こえる潮騒の音のほかには何も聞こえません。
慶良間(ケラマ)には泊まりで行こう
空を見上げれば、そこには想像を絶する天の川と降るような満天の星々。夜、民宿の庭で泡盛を飲みながら聞く、ケラマジカのもの悲しげな鳴き声。都会の喧騒を離れてそんな島の夜を味わってみてください。
慶良間(ケラマ)へのアクセスは?
慶良間へは那覇の泊(とまり)港から村営の定期船で行くことができます。泊港は那覇空港からタクシーで20分くらいのところにあります。慶良間へは定期便の空路はありませんが、お金に糸目をつけなければ、ヘリコプターをチャーターして那覇空港から慶良間空港に飛ぶこともできます。